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PMDA 炭酸リチウムで注意喚起 投与中の定期的な血中濃度測定を 54%で一度も測定していない可能性

公開日時 2025/09/19 04:50
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は9月18日、炭酸リチウム投与中の定期的な血中濃度測定を行うよう改めて注意喚起した。炭酸リチウムは適正な血中濃度が保たれない場合、リチウム中毒に至る可能性があることから、「用法・用量に関連する使用上の注意」を遵守し、定期的に血清リチウム濃度を測定するよう求めている。

PMDAは、厚労省が管理している匿名医療保険等関連情報データベース(NDB)の2010年8月1日~23年3月31日のデータを用いて、血中濃度測定実施状況に関する調査を行った。その結果、躁病・躁状態の治療に汎用される炭酸リチウム製剤が新規処方された患者50万211例の54%に相当する27万714例で、リチウムの血中濃度測定が一度も実施されていない可能性があった。PMDAは電子添文での注意喚起に加え、12年9月に「医薬品適正使用のお願い」を発出し周知してきたが、今回の調査結果を受け、再び発出した。

PMDAは、電子添文の「用法・用量に関連する注意」を遵守して、投与初期又は用量を増量したときは「維持量が決まるまでは1週間に1回をめど」に、維持量の投与中は「2~3カ月に1回をめど」に血中濃度測定を行い、濃度測定の結果に基づきトラフ値を評価し、用量を調節して使用するよう求めた。

また、定期的な測定に加え、▽血清リチウム濃度を上昇させる要因が認められる場合、▽リチウム中毒の初期症状が認められる場合――も、血清リチウム濃度を測定するよう指摘。一例として、血中濃度上昇を起こす可能性がある薬剤(非ステロイド性消炎鎮痛剤等)の併用開始時を挙げて、「他院での処方や市販薬も注意してください」とした。このほか、患者及びその家族にリチウム中毒の可能性を説明し、中毒の初期症状が現れた場合には医師の診察を受けるよう指導することも求めた。
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