MSD 9価HPVワクチン・シルガード9 9歳以上15歳未満の女性に対する計2回接種の追加承認取得
公開日時 2023/03/09 04:49
MSDは3月8日、子宮頸がんなどの予防に用いる9価HPVワクチンのシルガード9水性懸濁筋注シリンジについて、9歳以上15歳未満の女性に対する計2回接種の用法・用量を追加する一変承認を取得したと発表した。これまでは計3回接種となっている。同社は、今回追加された新用法・用量によって接種回数を1回減らすことで、ワクチン接種者や医療関係者をはじめとする接種に関わる人の負担軽減が期待できるとしている。
3月7日の厚労省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会では、小学校6年生の学年から15歳の誕生日の前日(15歳未満)までに対する9価HPVワクチンの2回接種も、4月1日から定期接種化することを決め、準備を進めることが確認された。
シルガード9(一般名:組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来))は、沈降4価HPV様粒子ワクチンであるガーダシルに含まれる6、11、16、18の4つのHPV型に、新たに31、33、45、52、58の5つのHPV型が加わったワクチン。アジュバントとしてアルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩を含む。
これら9つのHPV型のうち、HPV16、18、31、33、45、52、58型の7つの型は、子宮頸がん、外陰がん、腟がんなどの原因となることが知られている。子宮頸がんの原因となるHPV型のうち、これら7つの型のカバー率は88.2%とされる。また、HPV6、11型は、肛門や性器周辺に良性のイボが発生する尖圭コンジローマの原因の約90%を占める。