日医工は3月８日、合同会社ジェイ・エス・ディーに対する第三者割当増資の払込みが完了したと発表した。すでに同社は2月17日開催の臨時株主総会で、ジェイ・ウィル・パートナーズが管理・運営する合同会社ジェイ・エス・ディーの完全子会社化とすることを承認していた。このため第３者割当増資の払込みを確認した段階で、田村友一代表取締役社長ら旧経営陣が退任し、代って岩本紳吾氏（写真）が代表取締役社長に、メディパルホールディングスの長福恭弘取締役副社長が社外取締役会長にそれぞれ就任した。新たな経営体制のもとで経営再建を目指す。

同社は、合同会社ジェイ・エス・ディーを割当先とする総額 200 億円の第三者割当増資を経て、3月29日に東京証券取引所の上場を廃止、3月31日に併合効力を発生させる。同社はまた、事業再生ADR手続における事業再生計画が同日付で成立したことを受け、取引金融機関が557億円の債務免除に同意したとして、23年３月期第４四半期の個別及び連結決算において債務免除益を計上する見込みと公表した。

◎日医工・岩本代表取締役社長「新体制のもと業績の回復に邁進いたす所存」と挨拶文公表

同日付の取締役会を経て日医工の代表取締役社長に正式に就任した岩本紳吾氏はあいさつ文を公開し、「新体制のもと業績の回復に邁進いたす所存でございますので何卒倍旧のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」とコメントした。新経営陣のうち新任取締役は、岩本社長のほか、長福恭弘氏が社外取締役会長に就任。新任・社外取締役には、新名孝至氏、長谷川英司氏、海老原成敏氏の３氏。新任の社外取締役監査等委員には、白神誠氏、大藤良仁氏、榎本圭助氏の３氏が就任した。旧経営陣からの一部再任者を含めて合計12人の経営体制が発足した。

なお、代表取締役社長の田村友一氏、社外取締役の今村元氏、種部恭子氏、取締役監査等委員の稲坂登氏、社外取締役監査等委員の堀仁志氏、佐藤孝氏は３月８日付で退任した。