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全社一丸となったデジタルシフトで業界に風穴

オムニチャネル時代で中心的な役割を担う新たなMR像、製薬企業像の構築へ

公開日時 2023/05/08 10:00
提供:ヴィアトリス・ジャパン

長引くコロナ禍に伴い、製薬業界にもデジタルシフトへの波が押し寄せており、リモート面談やウェビナーなどは多くの企業で実施されている。これらのデジタルソリューションを用いたプロモーション活動で患者さん・医療従事者への提供価値の向上を図っているのが、2020年に誕生したヴィアトリスの日本法人、ヴィアトリス・ジャパンだ。従来の考え方や価値観にとらわれないデジタル化への取り組みは、質・量ともに業界トップクラスとの呼び声も高い。人とテクノロジーの融合で新たなビジネスマインドやノウハウを創り、これまでのMR像、製薬企業像に風穴を開けようとする同社の活動を紹介する。
さまざまな疾患領域で高品質の医薬品を全世界に提供
ヴィアトリスは2020年11月、ファイザーのアップジョン事業部門とマイランの統合によって生まれた会社である。グローバル全体の社員総数は約3万7000名を数え、約40カ所の製造拠点、165を超える国と地域で事業を展開している。ミッションとして「世界中の誰もが、人生のあらゆるステージで、より健康に生きられるよう貢献します」を掲げており、その達成に向け、特に重視しているのが医薬品への“アクセス”だ。「地域や状況を問わず、より広い疾患領域で高品質かつ手頃な価格の医薬品の提供に力を入れています」とヴィアトリス・ジャパン コミュニケーション担当者は説明する。実際にグローバルでは、非感染性疾患と感染症にわたる広範な治療領域に1,400種類以上の医薬品を有しており、著名なグローバルブランドの医薬品から後発医薬品、一般用医薬品まで幅広く揃えている。日本においても、さまざま領域・疾患を網羅し、先発医薬品から後発医薬品、バイオシミラー、オーソライズド・ジェネリック(AG)まで多岐にわたるポートフォリオを有しているという特徴を持つ。特定領域・疾患に絞り込んでいく企業が増えている中、独自のスタイルで患者さんへの貢献を目指している。
デジタル活用のプロモーションに注力し
日本のリーディングカンパニーへ
ヴィアトリス・ジャパンではデジタルソリューションの活用を企業戦略の中心に位置付けるとともに、「デジタル、テクノロジーを活用したプロモーションで日本のリーディングカンパニーになる」という明確なビジョンを描いている。デジタル活用による持続可能なオペレーションや革新的なソリューション開発で業界を牽引し、医療従事者を通じて、患者さんが医薬品の価値を最大限に享受できるようにするという狙いがある。

「新型コロナウイルス感染拡大によってMRの訪問規制が厳しくなる中、どの企業もリモート面談などに取り組まざるを得ない状況だったと思いますが、われわれは感染拡大を受け、迷いなくデジタルへと一気にアクセルを踏むことができました。現在は、当社がデジタルソリューションの先駆者となるため、医療従事者にとって最適なチャネルとタイミングで必要な情報を提供していく仕組みづくりに注力しているところです」とコマーシャルエクセレンスヘッド(取材時)の平田篤史氏は話す。

デジタルの活用でスタートダッシュを切れたのは、ヴィアトリス・ジャパンの前身である各企業の“財産”が受け継がれているからだ。その一つであるマイランEPDでは、新型コロナウイルス感染拡大前からMRが業務効率化の一環としてデジタルツールの整備を行っていたという。「取り扱う製品数の割にはMR数が少ないという状況があり、2018年頃にはデータ活用も含めてデジタルの活用で効率的な営業活動をしていく下地ができあがっていました」とブランドビジネスユニット デジタルマーケティングヘッドの吉田直子氏は振り返る。同社では新型コロナウイルス感染が広がり始めた2020年3月、業界の中でも早い段階でZoomを用いたリモート面談を開始した。また、医療機関への訪問やエリア講演会の開催が制限されるなか、Web講演会を情報提供における重要な手段の1つとして位置づけ、質・量ともに医療従事者のニーズに沿った企画を展開してきた。



一方、旧アップジョン事業部では専任のリモートMRを早くから配置し、リモート面談特有のツール活用法やリモートでのプレゼンテーションスキルを磨いてきた実績があった。

これらを土台に組み立てられたヴィアトリス・ジャパンのデジタル戦略は、デジタルチームだけが旗を振っているわけではなく、コマーシャルエクセレンスやマーケティング、営業部門も含め会社一丸となって推進されている。また、今は医療機関を訪問する全MRがリモート面談を行っており、その中でリモート専任MRとの情報共有が推進されるなど、質の高い情報提供を目指して切磋琢磨している状況だという。「デジタル導入に対するトップの理解や速い意思決定がなされる組織がつくられ、また部署間の垣根を越えて柔軟に連携が図れる点が、当社の大きな強みとなっています」と吉田氏は話す。同社のリモート面談による情報提供は、「リモート専任MRの中で最も評価している企業」に選ばれるなど、外部調査で上位にラインクインしており、医療従事者からも高い評価を得ている。


デジタルの積極的な活用が
MRの新たな価値に光をあてる
ヴィアトリス・ジャパンでは、MRのリアル面談に加え、前段でも紹介したリモート面談やWeb講演会、協力会社など第三者のツール活用などを組み合わせたオムニチャネル戦略を展開している。デジタル領域において柔軟なパートナーシップを大切にし、さまざまなツールの試験利用を積極的に実施しているのもその一つだ。「その結果として個人情報保護が担保された上で膨大なデータが蓄積されますが、正直なところ新型コロナウイルス感染拡大前まではそのデータを最大限に活用できていませんでした。ここ数年はいかにそれを自由自在に使いこなすかに知恵を絞っています」(平田氏)。

まずはデータベースを整理するとともに、人工知能(AI)の活用による医師の行動予測やチャネルインパクト分析を行っており、その結果の一部を営業部門などと稼働効率化のために活用している。個々の医師の嗜好やニーズなどを把握・理解しながら、より効率的かつ有用なプロモーション活動を進めていく構えだ。また、パートナーシップにおいて、今までデータの分析や予測の部分に関してはパートナー企業へ全てお願いする、“丸投げ”に近いものも多かったという。「その場合、われわれもパートナー企業もお互いのビジネスの本質を理解できません。昨今、リスキリングという言葉が流行っていますが、われわれもパートナーとの協働の中でデータ分析などのスキルをより深く学び、最終的には自分たちの頭を使い、手を動かして、より迅速に正確な分析や予測を出せるようにしていく考えです」(平田氏)

同時に、妥協なしの全社を挙げたデジタル活用の取り組みで、デジタルソリューションに対する考え方を改め、各チャネルの組み合わせで情報提供の最適化を図ろうと試行錯誤するMRの姿に、その新たな価値と未来像が見えたという。「われわれも内製化によるスキルアップでMRへのサポートの質を高めることができると思うので、当社のMRにはオムニチャネルのハブ機能を担える人材になることを期待したい」と平田氏は展望する。

ヴィアトリス製薬株式会社
URL:https://www.viatris.com/ja-jp/lm/japan
電話:03-5656-0400(代表)


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