ヴィアトリス製薬 イフェクサーSRでGADの適応追加を一変申請
公開日時 2025/04/24 04:47
ヴィアトリス製薬は4月21日、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)・イフェクサーSRカプセル37.5mg、同75mg(一般名:ベンラファキシン塩酸塩)について、全般不安症/全般性不安障害(GAD)の適応追加を一変申請したと発表した。承認されれば、日本初のGADの治療薬となる。
GADは、複数の出来事や活動に対して、慢性的にコントロールできない過剰な不安や心配を中心症状とする疾患。不安や心配に加えて、十分な睡眠がとれなくなったり、筋肉が緊張して凝ったりなどの身体症状や、落ち着かない、疲れやすい、イライラする、集中できなくなることで、生活や仕事において深刻な機能障害を起こすことがある。現在、日本でGAD治療に用いられる承認された薬剤はなく、GADを抱える当事者や医療従事者から新たな治療選択肢が待ち望まれている。
今回の申請は、国内第3相試験であるGAD患者を対象としたベンラファキシンのプラセボ対照、無作為化、二重盲検、多施設共同試験(B2411367試験)、およびB2411367試験を完了したGAD患者を対象としたベンラファキシンの長期継続投与試験(B2411368試験)の結果に基づく。
B2411367試験は、精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(DSM-5)の診断基準に基づき、GADと診断され、ハミルトン不安評価尺度(HAM-A)総スコア20点以上と評価された日本人外来患者357人を対象にベンラファキシンの有効性と安全性を評価したもの。被験者は8週間の治療期間中、ベンラファキシン75~225mg/日の可変用量またはプラセボ(1日1回、経口投与)に均一かつ無作為に割り当てられた。
主要評価項目のHAM-A総スコアのベースラインから8週間後の変化量において、プラセボに対するベンラファキシンの抗不安作用の優越性が示され、主要評価項目を達成した(両側検定、p値=0.012)。7項目の有効性に関する副次評価項目もすべて達成し、プラセボと比較し改善が認められた。安全性は、日本人以外の患者集団における既知の安全性プロファイルと一致し、「全般的に良好な忍容性を示した」としている。