協和キリン ジーラスタで「自家末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員」を一変申請
公開日時 2023/07/25 04:48
協和キリンは7月24日、持続型G-CSF製剤・ジーラスタ皮下注(一般名:ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え))について、「自家末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員」に係る一変申請を行ったと発表した。
自家末梢血幹細胞移植は、多発性骨髄腫や悪性リンパ腫などの悪性腫瘍の治療法のひとつとして位置づけられている治療法。同種移植とは異なり、患者自身から採取した造血幹細胞を移植する。造血幹細胞を血中に動員する際には、連日投与型のG-CSF製剤が広く用いられ、▽G-CSF製剤の単独投与、▽G-CSF製剤とケモカイン受容体CXCR4の受容体拮抗薬であるプレリキサホルの併用投与、▽G-CSF製剤投与と化学療法の併用――のうち、いずれかの方法で末梢血中に造血幹細胞を動員し、血液成分分離装置を用いてアフェレーシス(血球成分の分離・採取)を実施する。
G-CSF製剤は遺伝子組換え技術によって生産されるタンパク製剤。化学療法により減少し得る好中球を増加させ、発熱性好中球減少症のリスクを低下させる。末梢血中への造血幹細胞の動員作用をもっている。ジーラスタは現在、がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制、同種末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員――で承認されている。