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協和キリン 英バイオ医薬品企業Orchard社を最大約707億円で買収 遺伝子治療分野で世界的リーダーに 

公開日時 2023/10/06 04:51
協和キリンは10月5日、英・バイオ医薬品企業Orchard Therapeutics plc(英国ロンドン)の発行済み株式の100%を取得し、子会社化の手続きを開始すると発表した。買収価格は707億円。Orchard社は希少疾患の治療薬の開発と商業化に成功した経験を持つ遺伝子治療のグローバルリーダー。買収によりポートフォリオを拡充するほか、臨床応用実績のあるプラットフォーム技術の獲得により今後多くの有望な開発候補の創出が可能となる。

協和キリンは1ADS(米国預託株式)当たり16.00米ドル(約573億円)で Orchard 社を買収する契約を締結した。Orchard株主は追加のCVR(成功対価受領権)を1ADS 当たり 1.00米ドル保有する契約となっている。条件が達成された場合には1.00米ドルを追加で支払い、1ADS 当たり合計17.00米ドル(約707億円)となる。

Orchard社が開発した遺伝子治療のアプローチは、患者自身の造血幹細胞の遺伝子を改変し投与することを特徴としており、一度の投与で遺伝性疾患の根本的な原因を治す可能性がある。Orchard社は患者・家族、社会にとって負担が大きく、現在の治療法が限られている疾患に対する造血幹細胞遺伝子治療(HSC-GT)の製品、開発、および非臨床ポートフォリオを有している。Orchard社の買収が成功すれば、協和キリンは急成長する遺伝子治療分野における世界的なリーダーとしての地位を獲得する。

なお、Orchard社のポートフォリオにはLibmeldyがあり、米国では OTL-200 として知られている。これは早期発症の異染性白質ディストロフィー(MLD)を対象とした治療法。Libmeldy は乳児期遅発型または早期若年型のMLDにおいて、欧州委員会(EC)および英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)の承認を取得している。現在FDAによる優先審査段階で、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)の目標期限は24年3月18日。

協和キリン取締役の山下武美専務執行役員は、「Orchard社はHSC-GTの製品をすでに欧州で上市、また米国で申請を完了している。両社の強みを掛け合わせることで、生命を脅かす希少な遺伝性疾患を有する患者のために Life-changing な価値の創造と提供を実現していきたい」と強調した。
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