国内初の持続性G-CSF製剤・ジーラスタのバイオ後続品（BS）の薬価が11月21日に官報告示され、同BSの薬価は先発品の56％となったことがわかった。同BSの薬価は3.6mg0.36mL１筒が６万1188円で、先発品は10万8532円。同BSは11月22日に収載されるが、製造販売する持田製薬は本誌取材に、発売日は「現時点では非開示」と答えた。

BSの薬価は、先行バイオ医薬品の薬価から新薬創出等加算分を引いた額の70％を基本に算定される。臨床試験の充実度に応じて10％を上限に上乗せされる場合がある。ジーラスタは新薬創出等加算品のため、ジーラスタBSはこれまでの加算分を差し引いた上で算定された。

同BSの効能・効果は、「がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制」のみ。製造販売元は持田製薬と持田製薬販売で、持田製薬販売の製品はニプロが販売する。製品名は、持田製薬の製品がペグフィルグラスチムBS皮下注3.6mg「モチダ」、持田製薬販売の製品は同皮下注3.6mg「ニプロ」となる。

◎テゼスパイアのペン製剤　ナノゾラのオートインジェクター製剤など収載へ

このほかに今回、官報告示された報告品目・新キット製品には、日本化薬の国内４番目のヒュミラBSのほか、アストラゼネカの気管支喘息に対する抗体製剤・テゼスパイア皮下注のペン製剤などがある。

テゼスパイア皮下注210mgペンの薬価は、210mg1.91mL１キットが17万8182円で、既存のシリンジ製剤は17万6253円となっている。大正製薬の抗リウマチ薬・ナノゾラ皮下注30mgのオートインジェクター製剤の薬価は30mg0.375mL１キットが11万3858円で、既存のシリンジ製剤が11万2476円。ノボ ノルディスク　ファーマの長時間作用型ヒト成長ホルモンアナログ製剤・ソグルーヤ皮下注に加わった15mg製剤の薬価は15mg1.5mL１キットが７万6753円と算定された。