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東邦薬品 高度管理医療機器の適正流通在庫管理オペレーション パルモニクスジャパンと共同で検証へ

公開日時 2023/11/27 04:50
東邦薬品は12月から、高度管理医療機器の適正流通在庫管理オペレーションの検証を始める。検証は、医療機器販売会社・パルモニクスジャパンと関東エリアを中心に共同で行う。12月1日付で保険収載される高度の肺気腫及び重症COPDの治療に用いる「Zephyr気管支バルブシステム」(以下、同製品)について、同製品を円滑に移送できるかや、消化偏在を円滑に解消できるかなどを検証する。なお、東邦薬品が高度管理医療機器を手掛けるのは、検証を含めて今回が初めてとなる。

医療機器業界では全国をカバーする卸は存在しない。今回の検証では、東邦薬品をはじめとする東邦ホールディングス(HD)の全グループ会社が採用している「単一物流基幹システム」が高度管理医療機器にも対応できるかも確かめる。同システムは日本全域で、製品を備蓄している拠点間での製品移送をスムーズに行うことができるもの。小ロットサイズ製品や使用期限の短い医薬品の消化偏在を円滑に解消することが可能なため、適正な流通在庫量の範疇で欠品を回避でき、期限切れ廃棄損のリスク低減にもつなげられるとの特長を持つ。

◎限られた納入施設への安定的な供給 ロット逆転・廃棄損のリスク軽減など確認

パルモニクスジャパンの米国親会社のPulmonx社は、重症肺疾患に対する低侵襲治療の世界的なリーダーで、Zephyr気管支バルブシステムの製造販売承認を取得している。同製品は、気管支内視鏡を用いて気管支内に留置し、患者の肺機能、運動耐容能、QOLの改善などが期待できる国内初の低侵襲な治療選択肢。

同製品は、サイズの異なる4種類の気管支バルブと、気管支バルブを留置するための3種類のデリバリーカテーテルで構成される。同製品を用いた内視鏡手術が決まった場合、複数の気管支バルブおよびデリバリーカテーテルを用意・納品する。内視鏡手術時に患者の状態を確認した上で、使用する気管支バルブやデリバリーカテーテルが決定し、使わなかった製品は回収する。今回の検証では、限られた納入施設への安定的な供給や、ロット逆転・廃棄損のリスク軽減につながるかなどを確認する。

東邦HDは、「小ロットサイズ生産の製品や使用期限が短く期限切れ廃棄損が心配されるような医療機器においても、当社グループの『単一物流基幹システム』による円滑で最適な流通在庫管理を行い、医療機器メーカーの生産・輸入計画に貢献できるように取り組んでいく」としている。
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