中医協総会は12月20日、令和６年度薬価制度改革の骨子（案）について議論し、了承した。本誌は診療・支払各側の発言について議事要旨として公開する。

（※総会の直前に開かれた中医協薬価専門部会での了承を経て諮られた）
（※事務局説明は略）

小塩会長：はい、どうもありがとうございました。それではただいまの説明につきましてご質問等ありますでしょうか？飯塚委員お願いします。

飯塚委員：ありがとうございます。今回の骨子案につきましては、（総会直前の）薬価専門部会で議論いただき、事務局におかれましても取りまとめをいただきましてありがとうございました。骨子案につきまして異議ございません。

一方で今後検討いただきたい点を３つお願いしたいと思います。まず、今回ドラッグ・ロス、ドラッグ・ラグの解消を目指して広く薬価制度を改革したという旨をぜひ政府一丸となって、あらゆる機会を通じて国内外にPRをしていただきたいというふうに思います。それを持って企業によりる積極的な国内上市が進むよう、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。

それから少し詳細ですけれども資料「総―1」5ページに「① 原価計算方式における開示度向上」という議論がございます。これまで開示度に応じて加算係数を引き下げるということが行われてきたのですが、ここで記述がありますように産業構造上なかなか開示は難しいというふうな資料もご提示をいただいていたかと思います。結果的に加算を引き下げても開示は改善しなかったということもありましたので、これも現在の施策が必ずしも開示度の向上に寄与せず、一方でイノベーションを重視したいという我々の方向性と必ずしもそぐわないというふうに思いますので、今後また検討をお願いしたいと思います。

関連しまして3点目ですが、原価計算方式には様々な問題点も指摘されております。先ほどもコメントがありましたけれども、より比較薬との対比において価格を決めていくような方向をぜひ今後検討いただきたいというふうに思います。以上です。

小塩会長：はい、ありがとうございます。事務局よろしいですか。

事務局：薬剤管理官でございます。いただいた指摘に関しまして、これまで薬価専門部会においても1号側、2号側からそういった趣旨も含めて幅広い意見をいただいておりますので、そういった点も含めながら今後議論を深めていきたいと考えております。以上です。

小塩会長：はい、ありがとうございます。他いかがでしょうか。よろしいでしょうか。他にご質問等ないようですので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。

各側：了承

小塩会長：ありがとうございます。それでは説明のあった件につきまして中医協として承認したいと思います。