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優れているMR 武田薬品が2年連続1位 消化器科、精神科で強く アステラス製薬、第一三共が猛追

公開日時 2024/02/01 04:54
ミクス編集部が行った医師調査2024年版で、「優れているMR」が所属する企業ランキングの1位は2年連続で武田薬品となった。重点領域の消化器科と精神科で票数を積み増すなどして計103票を獲得した。ただ、2位のアステラス製薬は泌尿器科で票数をさらに伸ばしたほか、3位の第一三共、4位のアストラゼネカ(AZ)は各10票増とし、武田薬品を猛追していることも確認した。一方、前年4位だったファイザーは13票の大幅減で7位に後退した。MR数を近年減らしてきたことが影響したとみられるが、Web講演会や自社サイトなどデジタルによる情報活動での医師評価は高かった。

文末の「関連ファイル」に、「優れているMRが所属する企業」として1票以上獲得した企業を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。また、「一緒に読みたい関連トピックス」に開業医編、勤務医編、診療科別編などのページのリンクを掲載しました(会員向けコンテンツ)。

調査は、ミクス編集部がエムスリーの協力を得て行った「医師が求めるMR調査2024年版」。対象はm3.com登録医師で、一般内科、循環器科、消化器科、呼吸器科、精神神経科(精神科)、整形外科、皮膚科、泌尿器科、腫瘍内科――の9診療科の医師。回答医師数は腫瘍内科を除く8診療科が各100人(開業医/勤務医各50人)、腫瘍内科は勤務医50人で、計850人の医師から回答を得た。調査期間は23年12月15日~12月23日。方法はインターネット調査。

◎武田薬品 103票のうち51票は“第一想起”

「優れているMR」が所属する企業ランキングを見ると、1位から4位は前年と同じ会社、順位だった。1位の武田薬品は唯一100票以上の支持を集めた。診療科別では消化器科で10年連続の最多得票(1位)を達成。同科で今回さらに4票伸ばし、28票を獲得した。精神科でも3票増とした。重点領域から外した循環器科で6票減らすなどしたが、全体では1票増と前年並みの票数をキープした。なお、武田薬品が今回獲得した103票のうち51票は第一想起(最大3社挙げてもらう時の1番目の社名)され、第一想起の6割近くは消化器科と精神科の医師だった。この2診療科を中心に、多くの医師の脳裏にタケダMRがパッと浮かぶという状況にある。

◎アステラス製薬 泌尿器科医の過半数から支持獲得 「持ってくる情報に説得力がある」

2位のアステラス製薬は4票増の93票を獲得した。診療科別では、得意の泌尿器科でさらに7票伸ばし、同科医師の過半数となる54票を獲得。うち35票は第一想起で、同科での圧倒的な強さをみせた。同科ではイクスタンジ、パドセブ、ベタニス、エベレンゾと多岐にわたる治療薬の情報活動が評価され、「(MRが)持ってくる情報に説得力がある」といったコメントも寄せられた。地域セミナーの企画力に感嘆する泌尿器科医もおり、同科では盤石の地位にあるといえそうだ。

◎第一三共 循環器科で14年連続1位 整形外科で存在感

3位の第一三共は91票獲得し、うち開業医で最多となる45票を得た。診療科別では消化器科で5票減らす一方、タリージェなどで存在感をみせた整形外科で9票増、呼吸器科で4票増、14年連続1位を達成した循環器科でさらに2票伸ばすなどして全体で10票増とした。

◎AZ 循環器科、腫瘍内科、消化器科で票伸ばす フォシーガ、タグリッソ、イミフィンジで

4位のAZはフォシーガの情報活動を中心に循環器科で7票増、タグリッソやイミフィンジなどの活動で腫瘍内科と消化器科で各4票増とするなどして全体で10票伸ばした。結果として得票数は78票。うち勤務医で58票獲得し、勤務医市場で首位の武田薬品に僅か1票差にまで迫った。

一方、前年4位タイだったファイザーは13票減り、7位に後退した。循環器科での12票減が響いた。近年MRを削減し続け、既に1000人未満との情報もある現場MRの数が影響した可能性がありそうだ。ただ、本調査の別の設問で「オンライン面談が評価できる企業」、「Web講演会のうち実際の診療に役立つものが多い企業」、「DXが進んでいる企業」で各1位、自社サイトの評価は2位で、業界内でもいち早く取り組んできたデジタルによる情報活動への医師評価が高いことも今回確認できた。

◎中外製薬がトップ10入り 住友ファーマは精神科で大幅増

今回10票以上伸ばした企業は第一三共、AZ、中外製薬、住友ファーマの4社だった。中外製薬は、肺がんや肝がんなどの適応を持つテセントリクを中心に呼吸器科で6票増、消化器科で4票増などとし、全体で14票伸ばした。順位は前年11位から今回6位となり、トップ10入りを果たした。住友ファーマは、得意の精神科でラツーダなどの活動が評価されて15票の大幅増とするなどし、全体で13票伸ばした。順位は同17位→11位。

◎診療科別票数1位 精神科は大塚製薬 整形外科は旭化成ファーマ 腫瘍内科は中外製薬

診療科別の得票数1位の企業は、一般内科は武田薬品(得票数は100人中14票、前年比横ばい)、循環器科は第一三共(同32票、2票増)、消化器科は武田薬品(同28票、4票増)、呼吸器科はAZ(同34票、3票減)、精神科は大塚製薬(同37票、9票増)、整形外科は旭化成ファーマ(同27票、3票増)、皮膚科はマルホ(同50票、横ばい)、泌尿器科はアステラス製薬(同54票、7票増)、腫瘍内科は中外製薬(得票数は50人中14票、2票増)――だった。このうち腫瘍内科では、前年2位の中外製薬が2票伸ばす一方、前年1位のブリストル・マイヤーズ スクイブが3票減らした結果、首位が入れ替わった。
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