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武田薬品 光工場にエンタイビオバイアル製剤の製造ライン増設 内製化で安定供給と品質保証に力

公開日時 2024/03/07 04:49
武田薬品は3月6日、光工場(山口県光市)に、約70億円を投資し、潰瘍性大腸炎治療薬・エンタイビオ(海外製品名:Entyvio)の製造ラインを増設し、稼働させたと発表した。今回の増設で製造能力をこれまでの3倍以上に増強できる見込み。これまで医薬品製造受託機関(CMO)に委託していたエンタイビオのバイアル製造の対部分を内製化することが可能としている。最新デジタル技術やデータ分析プラットフォーム導入した施設となっており、安定供給とさらなる品質保証向上を実現したい考え。

光工場は同剤のバイアル製品の最重要拠点で、日本を含む全世界に向けた製造能力を増強する。製造状況のリアルタイムモニタリングと集約したビックデータの分析、製造工程へのフィードバック、検査や生産ロスを減らす最新設備やMES(製造実行システム)など、最新の製造DXを取り入れた施設となっている。

新ラインの充填工程には、アイソレータ(無菌状態の密閉環境)の技術を取り入れたほか、
滅菌済みの機器を一回だけ用いる、滅菌済シングルユースシステムを導入。製品の汚染防止を図り、品質保証を向上させるとしている。シングルユースシステムの作業トレーニングにはAR技術を活用。短期間での育成を可能にし、商用稼働前の初回製造(プロセスパフォーマンス適格性確認)を逸脱ゼロで成功させたとしている。また、VR技術を使った無菌環境でのトレーニングも活用しているという。

同社のグレッグ・ティモンズ・グローバルマニュファクチャリング&サプライ ジャパン ヘッドは、「今後は、IoT技術を用いた製造設備の状態監視・予知保全や、ウェアラブル生体認証デバイスを使用したシステムログインとアクセスの制御など、最新のDXを新ラインで本格稼働させ、安定供給と品質保証をさらに確実にする」とコメントしている。



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