ネクセラファーマ 不眠症薬・クービビックの持田製薬とのコ・マーケ解消、塩野義製薬の単独販売に
公開日時 2024/10/02 04:50
ネクセラファーマ(旧そーせいグループ)は10月1日、不眠症治療薬・クービビック錠25mg、同50mg(一般名:ダリドレキサント)の日本国内の流通・販売体制について、持田製薬との共同販売(コ・マーケ)契約を解消する一方、塩野義製薬が単独販売する契約を締結したと発表した。ネクセラファーマは本誌に対し、販売スキームを変更した理由について「より適切な体制で、患者さんにいち早くクービビックを届けられるようにするため」と説明した。競争が激しい市場において、1ブランド2チャネルによる複雑な販売体制で展開するよりも、単独販売の方が患者により早く製品を提供できると判断したとみられる。
クービビックの新しい事業スキームでは、ネクセラファーマ子会社のネクセラファーマジャパンが製剤を供給し、持田製薬の子会社である持田製薬工場が独占的に製造を担い、塩野義製薬が独占的に流通、販売を行う。ネクセラグループは塩野義製薬から契約一時金に加え、製品の売上高に応じたロイヤルティ等を受領する権利を有する。持田製薬は、今回の事業スキームの変更に伴い、ネクセラグループと塩野義製薬から「相応の一時金」を受け取る。
クービビックはスイスのイドルシアファーマシューティカルズが創製した新規デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)。持田製薬は2019年にイドルシアとの間でクービビックの国内の供給、共同開発、共同販売に関する独占的ライセンス契約を締結。同契約のもと持田製薬とネクセラファーマジャパン(そーせいとイドルシアファーマシューティカルズジャパンの合併会社)が共同開発し、ネクセラファーマジャパンが9月24日付で承認を取得した。薬価収載後はネクセラファーマジャパンと持田製薬が共同販売し、持田製薬は塩野義製薬と連携して販売する予定だった。