杏林製薬 独バイエル社とライセンス契約締結 閉塞性睡眠時無呼吸の新規治療薬候補で
公開日時 2024/12/17 04:50
杏林製薬は12月16日、独バイエル社が創製した閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の新規治療薬候補化合物(開発コード:BAY2925976)およびそのバクアップ化合物について、同社とライセンス契約を締結したと発表した。12月13日付。契約に基づき、杏林製薬は全世界を対象とした独占的製造、開発、販売権を取得する。また、契約一時金として1500万ユーロ、開発から販売までの進展に応じたマイルストンとして最大7000万ユーロ、発売後の売上高に対する一定率のロイヤリティと販売マイルストンをバイエルに対して支払う。
BAY2925976は、ADRA2C(アルファ2Cアドレナリン受容体)拮抗作用を有し、中枢性に上気道虚脱を軽減し、OSAにみられる一時的な無呼吸・低呼吸を改善することが期待されている。バイエルではこれまでに第1相試験を終了しているという。OSA は日本で治療を要する中等症以上の潜在患者が約 900 万人いるとされ、世界では約 10 億人以上が罹患しているとされる。
杏林製薬は「世界の OSA 患者さんに1日も早く新たな治療選択肢を提供できるよう、積極的に開発を進め、人々の健康に貢献する企業を目指す」としている。なお、2025年3月期連結業績予想への影響について、契約一時金を研究開発費として計上予定としている。