大塚製薬工場 経腸栄養剤のイノソリッド配合経腸用半固形剤を発売
公開日時 2025/01/20 04:49
大塚製薬工場は1月17日、経腸栄養剤のイノソリッド配合経腸用半固形剤を発売した。薬価は14.40円/10g(300g/バッグあたり432円)。効能・効果は「一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する」。
イノソリッドは、日本人の食事摂取基準(2020年版)を参考に、三大栄養素、ビタミン、微量元素をバランスよく配合した半固形状の経腸栄養剤。維持エネルギー量の低い患者の栄養管理にも配慮し、900kcalの摂取で1日に必要なビタミン、微量元素の推奨量または目安量をほぼ充足できるように設計されている。脂質代謝に必要なL-カルニチン、食物繊維源としてイヌリンも配合している。
一般的に固形物は液体に比べて胃からの排出が遅く、食道への逆流が起こりにくいといわれており、近年、胃瘻からの半固形経腸栄養剤の投与が普及・浸透している。そのような背景から14年に、医薬品として国内初となる半固形経腸栄養剤であるラコールNF配合経腸用半固形剤を上市した。しかし、ラコール半固形剤は1600kcalの摂取で1日に必要なビタミン、微量元素の推奨量または目安量をほぼ充足できるよう設計しており、近年、医療現場からは、維持エネルギー量の低い患者の栄養管理にも配慮した製品が望まれていた。