高齢者人口がピークとなる2040年ごろに向けた医療提供体制の議論が進められる一方、すでに人口減少社会に突入した地域の医療機関では規模の縮小を含めた経営戦略の見直しが迫られている。熊本県上益城郡甲佐町にある特定医療法人谷田会谷田病院では、地域の医療ニーズに合わせて病床機能を再編するとともに、行政や企業と連携して「人口倍増」を目指した魅力あるまちづくりに挑戦している。同院がこうしたまちづくりを通じて志向しているのは、地域のさまざまなプレーヤーと連携し、医療・介護の枠を越えた社会課題を解決する、地域共生社会の拠点的な存在への変貌である。このような構想や戦略を描き、その舵取りを牽引する同院事務部長の藤井将志氏にお話を伺った。（ライター清水大輔）介護福祉需要にも応える“かかりつけ病院&rd...