シャペロン 塩野義製薬が同社の「Shaperon資材審査AI」を導入 原則1営業日以内にファイルを納品
公開日時 2025/06/04 04:50
シャペロンは6月3日、塩野義製薬が同社の「Shaperon資材審査AI」を導入したと発表した。資材審査AIは、講演会スライドの一次チェックをAIで支援するというもの。ファイル受領後、原則1営業日以内に指摘コメントを記載したファイルを納品できる。同社は対応資材の拡大にも取り組む方針で、審査の品質管理およびリードタイムの安定化に貢献したい考えだ。
資材審査AIは、製薬企業が活用するプロモーション資材のテーブルデータ、グラフ、画像、テキストをAIで解析し、自動で審査するソリューション。同社が実施した講演会スライド審査の導入検証では、約90%の精度で審査担当者の判断と同様のリスク箇所を特定する結果が得られた。
同社は導入理由について、初期導入やメンテナンスが容易であることに加えて、グラフ・テーブル・画像などもAI解析が可能になったことをあげた。さらに、原則1営業日以内に審査結果を納品することで、従来の審査リードタイムを維持することが可能となるほか、チェック漏れの防止に貢献するとともに、各社の基準に合わせたチューニングを行うことで、審査の標準化・品質向上を実現すると強調している。
◎複数の大手製薬メーカーとPoCを実施 精度向上と機能拡充に向けて開発・改善も
今後の展開について同社は、「複数の大手製薬メーカーとPoCを実施しており、さらなる精度向上と機能拡充に向けた開発・改善を進めている」と指摘。対象資材も講演会スライドに加えて、総合製品情報概要や説明会スライドなど、幅広いプロモーション資材に対応するとしている。このほか、資材の構成や内容の複雑さに関わらず、より網羅的かつ正確なリスク判定を実現できるよう、継続的に精度向上に取り組むほか、リアルタイムに近い形で審査結果を確認できる機能などを開発し、さらなる迅速化を目指す方針を示している。