マルホ 尋常性ざ瘡治療薬・ベピオウォッシュゲル5%を発売 塗布し5~10分後に洗い流す初のタイプ
公開日時 2025/06/17 04:50
マルホは6月16日、尋常性ざ瘡治療薬・ベピオウォッシュゲル5%(一般名:過酸化ベンゾイル)を発売した。ベピオの既存製品の用法・用量は「1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する」。これに対し新剤形のベピオウォッシュゲルは、「1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布し、5~10分後に洗い流す」で、国内で初めて短時間接触療法(Short contact therapy)を実現した製剤となる。薬価は1gあたり 99.60円。
短時間接触療法は、外用剤の患部への接触時間を短時間にして、副作用を軽減しながら治療効果を発揮する方法のこと。マルホは、「本剤は塗布5~10分後に洗い流すことから、皮膚刺激症状や衣類などの脱色リスクの低減とともに、毎日の洗顔習慣に組み入れて本剤を使用いただくことで、治療の継続が期待できる」としている。
短時間接触療法の実現には、製剤の洗い流しやすさ(洗浄性)が重要となるが、洗浄性を高める添加剤を加えた結果、有効成分が分解してしまい、期待する効果を発揮できなくなる可能性がある。ベピオウォッシュゲルでは、この問題を解決するため、洗浄性と有効性を両立させるマルホ独自技術「HARMOWELL Washable Technology」が用いられている。
ベピオの有効成分の過酸化ベンゾイルは、尋常性ざ瘡(ニキビ)の原因菌であるアクネ菌などの細菌に対する抗菌作用と角層剥離作用を有することから、炎症性皮疹および非炎症性皮疹(コメド)に対して効果を有する。ベピオウォッシュゲルは、既存製品のベピオゲル2.5%、ベピオローション2.5%に続く新用量・剤形追加に係る新医薬品。