Ubie 亀田総合病院と生成AIの電子カルテ連携で実証実験 がん登録対象患者の抽出作業を年間3割削減
公開日時 2025/07/14 04:51
Ubieは7月9日、医療法人鉄蕉会・亀田総合病院(千葉県鴨川市)と行ったユビー生成AIを活用した電子カルテ連携に関する実証実験で、がん登録患者の抽出にかかる時間を年間約3割削減することが確認されたと発表した。同社は、「電子カルテからの情報収集や整理、入力作業の効率化が図られ、業務負担の大幅な軽減につながる成果が示された」と強調。電子カルテ内の情報収集や整理を伴う退院サマリー作成などほかの業務への応用も期待されるとした。
実証実験は同院で6月に実施。同院の電子カルテシステムに蓄積された診療情報を、データウェアハウス(DWH)を介して、「ユビー生成AI」のシステムへ自動連携する基盤を構築。AIによって、電子カルテ内にある非構造化データや断片化された情報など様々なデータから、がん登録に必要な情報を自動的に抽出し、構造化・一覧化し、がん登録業務における対象患者抽出と登録作業の効率化効果測定を行った。なお、データの連携・処理は患者個人が特定できないよう適切なマスキング処理を施した上で行われた。
◎がん登録のスクリーニング作業 年間100時間削減 登録作業自体も3割効率化
実証実験の結果、がん登録が必要な患者を特定するスクリーニング作業は生成AIの活用によって年間3割削減できる見込みであることが確認された。省力化できる業務時間は年間約100時間、約2週間分に相当する。また、生成AIで構造化・一覧化された情報を参照しながら登録作業を行うことで登録作業全体でも約3割程度の効率化が見込まれるという。
亀田総合病院の小川理情報管理本部本部長・CSR推進室顧問は、「これまで院内に点在していた情報を横断的に活用するための一歩であり、今後はDWH連携を軸として、より多くの業務への応用を進めることにより、病院全体の生産性向上に繋がるものと期待している」とコメント。Ubieの原瀬翔平生成AIプロダクトマネージャー(医師)は、「がん登録に限らず退院サマリーなど様々なユースケースを柔軟にチューニングして大量に自動処理を行うことが可能になる。一連の業務フローを根本的に解決し、医療従事者しかできない業務に注力してもらえる環境を提供できた事例だ」と成果を強調した。