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サスメドの不眠障害用アプリ 使用目的の書きぶり再検討の上、承認へ 薬事審調査会が了承

公開日時 2025/07/29 04:50
厚生労働省の薬事審議会・プログラム医療機器調査会は7月28日、サスメドが一変申請した「サスメド 不眠障害用アプリ Medcle」の承認可否を審議し、承認する方針を確認した。現状では「不眠障害の治療支援」となっている本品の「使用目的又は効果」について、委員から「どういった使用方法がベストなのか、この文言ではわかりづらいだろう」との指摘が出たため、書きぶりを再検討し、書面審議することが承認の前提となっている。

サスメドの不眠障害用アプリ(以下、同アプリ)は、2023年2月15日付で医療機器製造販売承認(以下、初回承認)され、サスメドは保険適用の手続きを進めていた。しかし、24年1月に開催された中医協総会では、初回承認時の「使用目的又は効果」である「不眠障害の治療において、医師が行う認知行動療法の支援を行う」を踏まえて、保険適用には至らなかった経緯がある。

同社は1月29日に保険適用希望書を取り下げ、8月30日に改めて保険適用を目指して一変申請した。厚労省は同アプリの一変申請の背景について、「海外において、不眠障害に対する認知行動療法(CBT-I)をコンセプトにしたSaMD(プログラム医療機器)が、薬物療法や対面式CBT-Iとは異なる位置づけで普及している」とした上で、「当初の開発コンセプトも踏まえ、(一変申請された)本品は、薬物療法や対面式CBT-Iとは異なる位置づけでの治療選択肢として導入しようということを目指して開発されたもの」だと説明した。

また、同アプリは「不眠障害患者に対して、CBT-Iを治療原理としたコンテンツを提供するために用いるソフトウエア」であり、「使用目的又は効果」は初回承認時の「不眠障害の治療において、医師が行う認知行動療法の支援を行う」から今回、「不眠障害の治療支援」に変更して申請されたと説明した。

◎ゾルピデム服用者の治療成績を比較評価したデータも提出

一変申請では、初回承認時に提出された治験の本品群の成績と、別途行われたゾルピデム服用者の治療成績を比較評価したデータも提出された。厚労省によると、ゾルピデムとの比較評価では、治療開始後8週時におけるアテネ不眠尺度(AIS)のベースラインからの変化量は、ゾルピデム群で有意に高かったが、8週時点で治療をストップし、その後の経過を見ていくと、10週時点では、変化量の差が縮まってきた傾向が見られた。

また、8週から10週時点へのAISの変化量は、ゾルピデム群に対してアプリ群は有意に高く、10週時点での治療効果の持続性(薬剤治療が不要)はアプリ群で有意に高い結果も得られた。厚労省担当官は、同アプリの特性について、「効果発揮まで薬物療法に比べて時間がかかるが、薬物療法に見られるような有害事象はない。本品の介入終了後も、本品は行動変容を促すものなので、不眠の改善効果が一定程度持続できることが特性として確認された」と解説した。
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