田辺三菱製薬 ステラーラのコ・プロ、年内で終了 26年1月からヤンセン単独展開に
公開日時 2025/09/17 04:52
田辺三菱製薬は9月16日、ヤンセンファーマが製造販売元のヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤・ステラーラについて、契約期間の満了に伴い、12月31日付でコ・プロモーション活動を終了すると発表した。2026年1月からヤンセンの単独展開となる。製品流通も現在の田辺三菱製薬からヤンセンに切り替える。
ステラーラは現在、皮下注製剤、静注製剤ともに、クローン病及び潰瘍性大腸炎の適応でコ・プロしている。皮下注製剤の乾癬適応はヤンセン単独で情報活動している。製品流通は、クローン病及び潰瘍性大腸炎の適応では田辺三菱製薬が担い、乾癬適応はヤンセンが担っている。
ステラーラのコ・プロは17年4月からクローン病で開始し、その後、適応追加した潰瘍性大腸炎に拡大した。このコ・プロ契約は、契約期間の満了を迎えるたびに契約期間を延長してきたが、今回は延長しなかった。契約終了をどちらが申し出たのかについては、田辺三菱製薬、ヤンセンともに「回答は控える」とコメントした。
26年1月からはヤンセンが、ステラーラのクローン病及び潰瘍性大腸炎の適応でも販売・流通、情報提供活動を単独で実施する。なお、田辺三菱製薬名が記載されたステラーラの在庫消尽までは田辺三菱製薬が流通を継続する。
田辺三菱製薬の公表資料によると、ステラーラの国内のピーク売上は22年度の662億円となる。23年度売上は653億円。24年5月にバイオ後続品(BS)が参入したことで24年度は前年度比13.2%減の567億円となったが、同社にとってステラーラは24年度も売上トップ製品だった。25年度売上予想はベインキャピタル傘下入りを理由に現時点では開示されていない。
田辺三菱製薬は現在、免疫炎症、中枢神経、糖尿病・腎、ワクチン――の4つを重点領域としている。ステラーラの取扱い終了後の免疫炎症領域の主要製品はシンポニーとレミケードとなる。ステラーラの売上分は、成長ドライバーの2型糖尿病治療薬・マンジャロや5種混合ワクチン・ゴービックの最大化などでカバーしていくことになる。