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米トランプ大統領 イーライリリー、ノボノルディスクの2型糖尿病・肥満症治療薬の薬価引下げに合意

公開日時 2025/11/07 05:55
米トランプ大統領は11月6日(現地時間・日本時間7日未明)、イーライリリー・アンド・カンパニーとノボノルディスクの処方薬価格を最恵国待遇(MFN)まで引き下げることで合意したと発表した。対象品目には、ノボノルディスクのGLP-1受容体作動薬で2型糖尿病治療に用いるオゼンピック、肥満症治療薬ウゴービ(ともにセマグルチド)と、イーライリリーの2型糖尿病治療薬マンジャロ、肥満症治療薬ゼップバウンド(ともにチルゼパチド)、FDA未承認で2型糖尿病と肥満症治療に用いるOrforglipronが含まれる。トランプ大統領の最恵国待遇価格で合意した製薬企業は、今回の2社に加えて、ファイザー、アストラゼネカの合計4社に拡大した。

◎米国で年間支出額が最も高い2製品「歴史的な値下げ」 トランプ大統領

メディアブリーフィングに応じたトランプ大統領は、イーライリリーとノボノルディスクとの合意について、「米国で年間支出額が最も高い2つの医薬品の価格が米国民にとって歴史的な値下げとなる」と強調した。その上で、オゼンピックとウゴービの価格は「TrumpRx.gov」の直接購入プラットフォームを通じて購入すると、それぞれ月額1000ドルと1350ドルが350ドルに下がると説明。一方、ゼップバウンドとFDA承認後のOrforglipronの価格も「TrumpRx.gov」を通じて購入すると、月額1086ドルから平均346ドルに下がると明らかにした。さらに、ノボノルディスクが開発中の経口セマグルチド(ウゴービの1日1回投与経口製剤)」についても、承認後の初回投与量は「TrumpRx.gov」を通じて月額150ドルで販売されるとも見通した。

◎MFN価格が適応されるGLP-1受容体作動は欧米アジアのグローバル市場で売れ筋商品

今回、最恵国待遇(MFN価格)の対象となるGLP-1受容体作動薬は、欧米アジアのグローバル市場において売れ筋商品に位置づけられる医薬品だ。IQVIAのデータによると、2024年世界の医薬品市場での売上第1位はオゼンピックで、前年比25.4%増の485億ドルを売上げた。また、売上第5位のマンジャロは前年比92%増の253億ドル、売上11位のウゴービは前年比94.9%増の154億ドルをそれぞれ売上げている。

◎トランプ大統領 「バイデン政権が提案した価格より納税者の負担を大幅に軽減する」

トランプ大統領は、「今回の歴史的な価格引き下げにより、メディケア・パートDとメディケイドはバイデン政権が提案した価格より納税者の負担を大幅に軽減する」と強調。特にメディケアでは初めて肥満および関連する合併症を持つ患者にウゴービとゼップバウンドの費用がカバーされる。メディケア受給者は月額50ドルの自己負担金でこのプログラムを利用できる。

◎ノボログやトレシーバなどインスリン製剤、トルリシティ、エムガルティもMFN価格

なお、GLP-1受容体作動薬以外の対象薬として、ノボノルディスクはノボログやトレシーバなど広く使用されているインスリン製品を、1か月あたり35ドルで提供する予定だ。イーライリリーは糖尿病治療薬トルリシティを定価より598ドル割引した月額389ドルで提供、さらに片頭痛治療薬エムガルティを定価より443ドル引きの1本299ドルで提供する。

米政府は今回の合意について、「肥満に苦しむ成人に人生を変える可能性のある医薬品が提供され、ライフスタイルの変化と組み合わせることで長期的な健康増進を維持し改善し、肥満の蔓延とそれに伴う慢性疾患の危機を逆転させる歴史的な機会が生まれる」と強調。「政権はインセンティブを再調整し、民間部門の協力を促進し、食事と運動の重要性に対する国民の認識を高め、重要な研究を推進する包括的な“アメリカを再び健康にする”アプローチに引き続き取り組んでいく」とコメントした。

◎ノボ マイク・ドゥスター社長兼CEO「より多くの米国患者により低価格で届ける」

ノボノルディスクのマイク・ドゥスター社長兼CEOは、「我々は常に革新的な医薬品への手頃な価格のアクセス確保に努めてきた。今回の発表により、より多くの米国の患者にセマグルチド製剤をより低価格で届けるようになる」と強調。「重要なのはメディケアにおける肥満治療薬へのアクセスが拡大し、肥満を抱える人々がウゴービにアクセスできるようになることだ」とコメントした。

◎リリー デビッド・A・リックス会長兼CEO「アクセスを拡大してコストを下げる」

イーライリリー・アンド・カンパニーのデビッド・A・リックス会長兼CEOは、「医療制度は、他の国に比べて画期的な医薬品の開発費用を不当に多く負担しているアメリカの患者と納税者にとって不公平な形で発展してきた」と指摘。「我々は、世界的なシステムのバランスを取り戻し、米国人のアクセスを拡大してコストを下げると同時に、当社の革新能力と製造能力の強化を保護し、命を救う医薬品への大きな需要に対応する」と強調した。




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