塩野義製薬 米Salubritas社と有毛細胞再生による難聴治療薬の創出で共同研究開発・出資契約を締結
公開日時 2025/12/24 04:49
塩野義製薬は12月23日、米・Salubritas Therapeutics社と有毛細胞再生による難聴予防と革新的新薬の創出を目的とした共同研究開発および出資に関する契約を締結したと発表した。有毛細胞再生で最先端の研究知見と技術力を有するSalubritas社との協業を通じ、補聴器や人工内耳など治療法の限られる「難聴」分野で、有毛細胞再生による聴覚機能改善を実証し、新たな治療薬の創出を目指す。同社として再生医療分野への挑戦は初めて。
米国マサチューセッツ州に本社を置くSalubritas社は、2021年設立のバイオテクノロジー企業。世界で初めて、成体動物において多能性幹細胞を介さず体細胞から有毛細胞を分化・誘導することに成功した。米国ハーバード大学医学部の教育病院であるMassachusetts Eye and Ear(MEE)とのネットワークも有する。塩野義製薬はSalubritas社との協業により、注力領域の一つである難聴分野におけるアンメットニーズの解消を目指し、有毛細胞再生による難聴の予防および治療を目的とした共同開発を推進するとしている。
契約締結について同社は、「難聴を含む、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する画期的な治療薬を、患者さまにいち早くお届けできるよう、引き続き努力していく」とコメントした。