中医協 条件期限付き再生医療等製品の対応を了承 「承認後の評価が合理的・実施可能」が前提
公開日時 2026/01/15 06:00
中医協総会は1月14日、条件及び期限付き承認を受けた再生医療等製品への対応について診療・支払各側が了承した。対応案では、「薬事承認に際して条件及び期限付き承認後における計画が有効性及び安全性の評価が合理的かつ実施可能となっていることを前提」とすることを明記。原価計算方式により算定される場合に用いる営業利益率の係数は、平均的な営業利益率に0.5を乗じた値を用いることや、有用性系加算については薬価・材料価格算定時には該当性を判断しないことを明確化した。同日の中医協総会で薬価収載に向けた議論を進めることが了承された再生医療等製品・エレビジス点滴静注を第1号として、新たなルールを適用する。
◎薬価・材料価格算定時 有用性系加算は該当性判断せず その他の補正加算、外国平均価格調整は適用
対応案では、条件期限付き再生医療等製品の薬価・材料価格算定時に、原価計算方式により算定される場合に用いる営業利益率の係数は、平均的な営業利益率に0.5を乗じた値を用いることとする。
有用性系加算(画期性加算、有用性加算、改良加算)の適用は、有効性が確認ではなく推定されたことをもって同承認が付与されたことから、算定時には該当性を判断しないとした。 有用性系加算以外の補正加算の適用については、「市場規模が小さいが医療上の必要性が高い医薬品の評価・革新的な新薬の日本へ早期導入の評価によりイノベーションを推進するという当該補正加算の趣旨を鑑み」、有効性が確認ではなく推定されたことをもって同承認が付与されたことを踏まえた上で、算定時に該当性等を判断するとした。 外国平均価格調整の適用についても、要件に該当する場合は適用することとする。
◎市場拡大再算定は「通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に」
薬価・材料価格収載後の対応としては、市場拡大再算定の適用は「通常の承認を受けた再生医療等製品と同様に取り扱う」とした。改めて通常の承認を受けた際には、「原価計算方式により算定された場合の営業利益率の係数、補正加算の適用又は控除について、薬価算定組織又は保険医療材料等専門組織において検討した上で、中医協総会の了承を経る」こととする。補正加算率の計算に当たっては、「新規収載品目に対する補正加算率の算式と同様とする」とした。
◎費用対効果評価は改めて承認受けた際に該当性を判断
費用対効果評価の適用については、通常承認前は有効性が確認ではなく推定されたことをもって条件及び期限付き承認が付与されたことから、分析に必要なデータが不十分であることが想定されるため、改めて承認を受けた際にその該当性を判断するとした。
◎支払側・松本委員「薬事で慎重な対応を」
診療・支払各側からは異論が出ず、了承された。診療側の森昌平委員(日本薬剤師会副会長)は、「薬価算定時の対応、収載後の対応は、条件及び期限付き承認を受けた製品であることを踏まえて対応すべき」と表明。また、「状況の変化等があった場合は、中医協において必要な検討が行えるよう、厚生労働省には引き続き当該企業との連携をお願いしたい」と要望した。
支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)も「異論はない」と表明。対応案に“薬事承認に際して条件及び期限付き承認後における計画が有効性及び安全性の評価が合理的かつ実施可能となっていることを前提”と明記されたことに触れ、「有効性の推定と安全性の確認は、中医協で医療保険上の取り扱いを判断する前提となる。薬事の方でこの点については慎重な対応を重ねてお願いしたい」とクギを刺した。