リジェネロン 理系志向の高校生へ海外留学支援 AFSと連携 グローバル初の給付型奨学金制度開始へ
公開日時 2026/01/26 04:52

リジェネロン コーポレート・アフェアーズのクリスティーナ・チャン部門長は1月23日、本誌とのオンライン取材に応じ、「リジェネロン・サイエンス・スカラーシップ」を日本で開始する方針を明らかにした。非営利教育団体AFS日本協会と連携し、STEM分野(科学・技術・工学・数学)を志望する日本の高校生の海外留学を支援する。対象人員は5人。給付額は1人あたり130万円。奨学金制度としてグローバル初の取り組みとなる。チャン部門長は、「日本の科学に興味のある高校生に海外で学習する機会を提供し、異文化の知識や学術的スキル、経験を積んでいただきたい」と語った。
◎AFS日本協会と連携、全高校から募集
奨学金は、高校生の交換留学プログラムなどを提供するAFS日本協会と連携して運用する。将来STEM系の進路を志向する日本の高校生(応募時中学3年生を含む)が対象で、理系の高校などに限定せず、全ての高校に応募を呼び掛ける。チャン部門長は、「将来的な採用活動に繋げる意図はない」と述べ、人事とは無関係な社会貢献活動であると断ったうえで、「当社としても、学生の人生にプラスの影響を与えられ、さらに次世代の科学者・イノベーターの育成に貢献できると考えている」と意義を強調した。
同社は、これまでSTEM教育支援や、STEM分野に関心を持つ若者の支援に注力している。学生への教育支援では、「リジェネロン国際学生科学技術フェア(ISEF)」と「リジェネロン・サイエンス・タレント・サーチ(リジェネロンSTS)」に取り組んでいる。このうちISEFは毎年5月に米国で開催される世界中の高校生を対象としたSTEM分野のコンテスト。2020年から同社が冠スポンサーを務める世界最大級の高校生向け科学技術コンテストで、昨年のISEF(オハイオ州コロンバス開催)には、日本を含む世界62か国から集まった約1700名の高校生が参加した。
チャン部門長はこうした取り組みについて、「人の生活や人生を変える医薬品を開発するという企業使命を遂げるためには、科学が極めて重要であり、我々の創設者もSTEM分野にかなり深くコミットをしていた部分だ。そこに力を入れることで大きな違いを生み出すことができると思う」と強調。「次世代の科学者の育成に関し、スキルアップを支援することで、我々の人事の採用に関しても大きな資産になると考えている」と意義を述べた。
◎27年夏の出発に向け、26年4月から公募開始
同社の奨学金制度の利用者は、AFSが実施する約10か月間の海外留学プログラムに参加する。対象はAFS年間派遣プログラムの全対象国・地域で、対象人数は5人。所得や国内地域による制限はなく、返済不要の給付型となる。26年4月から応募を開始し、年内の選考を経て、27年夏から留学を開始する予定だ。
同社は、グローバル初となるこの留学プログラムを今後も継続することを検討。チャン部門長は、「より多くの日本の患者さんに貢献するというコミットメントをさらに高めていくものであると考えている」とし、プログラムへの期待感を示した。