ケイファーマとニコン子会社CDMO iPS細胞由来「KP8011」 治験製品の製造委託で基本合意
公開日時 2026/02/25 04:50

慶應大学発のバイオベンチャー・ケイファーマは2月24日、iPS細胞由来の神経前駆細胞を用いた再生医療等製品「KP8011」の治験製品の製造委託でニコン・セル・イノベーションと基本合意したと発表した。企業治験の開始時期は2027年中を目指す。ケイファーマ取締役CSOの岡野栄之・慶応大教授は同日の会見で、「企業治験を進めることで、より早く患者さんへの実装を実現したい」と意気込んだ。
◎亜急性期脊髄損傷のKP8011 臨床研究で安全性確認 4例中2例で運動機能が改善
ケイファーマは、中枢神経疾患領域を重点領域としてiPS細胞を活用した再生医療等製品の研究、開発を手掛ける。亜急性期脊髄損傷を対象疾患とするKP8011は慶応大による臨床研究で安全性が確認された。移植された4例のうち2例では、完全麻痺から自力で食事したり立てるようになったりと運動機能の改善がみられたという。ニコン・セル・イノベーションとの連携のほか、アルフレッサとの供給体制構築にも取り組んでおり、企業治験開始に向けた準備を進めている。
iPS細胞由来の再生医療等製品を巡っては、2月19日にパーキンソン病と重症心不全を対象疾患とする2製品について、厚労省部会が条件および期限付き承認を了承したばかり。岡野CSOは「ここからペースアップをして、1日でも早く追いつきたい」と意欲を見せた。
ニコン・セル・イノベーションはニコンの100%子会社で、再生医療用細胞や遺伝子治療用細胞などを手掛ける医薬品開発製造受託機関(CDMO)。iPS細胞を用いたプロジェクトも複数手掛けており、KP8011についても商用生産を見据えた開発・生産に取り組んでいく。同社の中山稔之代表取締役社長は、「これまで培ってきた細胞生産技術と品質基準を最大限に生かし、高品質な製品の安定供給に全力で取り組んでいく」と述べた、