自民・GE議連 中東情勢巡り厚労省と日薬連からヒアリング 上川会長「あらゆるリスクを想定」
公開日時 2026/03/25 04:51

自民党の「ジェネリック医薬品の将来を考える会」(上川陽子会長)は3月24日、中東情勢を踏まえた医薬品の安定供給への影響について、厚生労働省と日本製薬団体連合会からヒアリングを行った。厚労省の状況調査によると、「直ちに供給不安が生じるような事例の報告はない」とした上で、一部企業からは石油化学製品の入荷遅延や長期化への懸念が示されたという。日薬連は、原薬製造に必要な溶媒調達や医薬品ヒートシール等の包装材料への影響に懸念が示され、長期化した場合の優先供給を要望した。上川会長は「今後もあらゆるリスクを想定しながらフォローを続け、しかるべき対応が必要だとなれば緊急提言として働きかけていきたい」と強調した。
◎厚労省調査 「直ちに供給不安はない」が石油関連製品の入荷遅延や長期化を懸念
会合では、中東情勢に伴う医薬品の安定供給への影響について、厚労省と日薬連がそれぞれ行った調査結果の報告があった。厚労省が3月17日から日薬連などと連携して行った調査では、19日までに約130社が回答。直ちに供給不安が生じるような事例報告はなかったものの、一部企業からは「影響あり」との回答があった。
「影響あり」との回答では、「石油化学製品の今後の供給状況の予想が困難。石油化学製品の入荷に遅延が生じている」、「影響が長期化した場合、医薬品の原材料や部素材等に使用する石油関連製品が入手できず、供給に影響する可能性がある」などの懸念が示されたという。
◎日薬連調査 16社中9社「現時点で影響はないが、今後影響するリスクがある」
一方で日薬連が3月11~16日に行った安定確保委員会の会員会社へのアンケートには16社が回答。このうち9社(56%)は、「現時点で影響はないが、今後影響するリスクがある」と回答した。影響が想定される時期は、「3~6か月」は5社、▽「6か月~1年」は1社、▽「1年以上」は1社、▽「不明」は2社―だった。影響を受ける医薬品の分類(一部重複)では、重要供給確保医薬品Aが3品目、同Bが1品目、同Cが4品目。その他代替成分のない医薬品が2品目、その他が4品目だった。
対応策としては、輸送経路変更や代替サプライヤーの確保、在庫増が検討されており、「中東経由ではなく直行便や他地域経由便に集中した場合の空輸便のひっ迫や価格急騰」や「石油価格の高騰や世界的なサプライチェーンの混乱に関連した輸送コストの上昇は中東以外でも想定され、医薬品産業が受ける影響は大きい」などの声が上がったという。
出席した議員からは、1970年代の石油危機の際の薬価対応などについて説明を求める声があったという。ヒアリングを受けて上川会長は、「大変厳しい状況の中で、事態が起きた時にどう対応するのか、という部分に至っていない。危機管理に対応して、いかに生産と供給の安定を図ることができか。業界全体の改革も同時進行で進む中で、今の時期にしっかりと取り組みながら、我々も応援していきたい」と述べた。