自民・創薬力強化PT 成長戦略の決議案を大筋了承 国内市場の魅力向上 世界で戦える産業に育成を
公開日時 2026/04/21 04:52

自民党社会保障制度調査会の「創薬力の強化育成等に関するプロジェクトチーム」(橋本岳座長)は4月20日、創薬分野の成長戦略に関する決議案の方向性について大筋了承した。決議案は、国内外の投資を呼び込む観点から、特許期間中の薬価維持など他国に劣後しないよう“国内市場の魅力”を高めるほか、グローバル市場と同程度に成長できるよう、官民が協力して必要な取り組みを進める方針を示す。一方で米国による最恵国待遇(MFN)価格政策への対応も求めた。政府が進める日本成長戦略会議の官民投資ロードマップ策定を念頭に、座長一任で最終的な文言調整を進めることとした。
決議案では、国内市場の魅力向上を主眼に、薬価制度を含む「魅力ある市場」づくりを官民で行うよう求めた。また、創薬に要する時間やコストを短縮・縮減し、創薬における圧倒的な効率化や革新を実現するためのAIやロボット技術の活用も盛り込む。同時に、研究から開発、臨床試験、製造に至る創薬関連人材の育成に取り組む考えも明記する考えだ。
一方、創薬のための資金確保の重要性にも触れる方針で、民間投資の呼び水効果を持つ政府系金融機関の活用なども視野に入れている。バイオ医薬品や再生医療等製品の関連では、国内製造拠点の整備・強化を通じた“国産化”の促進にも言及する。
また、中東情勢を踏まえ、緊密に企業と連携を取り、情報の把握徹底を行うなど対策に全力で取り組むよう合わせて求める。
◎決議案の方向性として賛同 座長一任で最終的な文言調整を行う 勝目事務局長
会合終了後に取材に応じた勝目康事務局長によると、決議案の方向性としては賛同を得たものの、出席した議員の意見を踏まえ、座長一任で最終的な文言調整を行うこととした。議員からは「保険財政が持続をしたとしても、医薬品が手に入らないということになれば、国民皆保険の在り方として本末転倒であり、危機感を持つべきだ」という趣旨の意見が多く上がったという。
この日のPTでは、ARCH Venture Partnersの吉川真由ベンチャーパートナー、早稲田大学大学院経営管理研究科の牧兼充准教授、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の藤原康弘理事長からそれぞれヒアリングを行った。勝目事務局長によると、スタートアップ支援の観点では、最初からグローバルを視野に入れた「世界直行型」の創薬や人材育成、政府資金と民間投資を組み合わせた「Blended Capital」の発展などの重要性が指摘されたという。