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MR認定センター・森岡委員長 AI時代に悲観論や楽観論は「停滞」 AI活用でMR価値を「進化」に再定義

公開日時 2026/08/24 04:52
MR認定センター・教育研修委員・企業委員会の森岡真一委員長(アステラス製薬カスタマーエクセレンス部部長)は8月21日開催の「MRフォーラム2026」で、「AI時代に問われるMRの進化」をテーマに講演した。森岡委員長は、ダーウィンの進化論を引用し、「最も強いものでも賢いものでもなく、変化するものが生き残る」との考え方がMRのキーワードになると強調した。AI時代においてMR不要論が台頭する中、悲観論や楽観論(現状維持)はいずれも「停滞の視点」であり、MR進化論として「進化の視点」を持ち続けることが重要だと訴えた。

森岡委員長は医療現場の声として、①情報の量よりも「現場でどう生かすか」を一緒に考えてほしい(コンテキストを持った対話)、②自社製品の売り込みを超えた疾患・患者中心の長期的関与による信頼できるパートナーとして関わってほしい、③判断できる情報として届け、一緒に医療を考える人になってほしい-との期待感がMRに向けられていると強調した。

◎AIの普及とMR自身のProへの自立 MRが進化の方向性を明確化する転換点にある

一方でMRを取り巻く環境変化について言及し、アメリカでは医師の63%が生成AIを臨床に活用しているとのデータを示し、「情報の非対称性というMRの強みが根底から揺らいでいる」と警鐘を鳴らした。その上で、今回のMR認定制度の改定(26年4月施行)に絡めながら、「企業主導の生涯教育から個人主体の生涯学習への転換が求められており、MR自身がプロフェッショナルとして自立することが制度的に要請されている」と説明。この構造改革が同時進行するいまこそが、MRの進化の方向性を明確化するための転換点であるとの見解を示した。

◎AIが代替する領域 訪問記録の自動化、コンテンツの最適化(NBA)、単純な情報提供

AIについて森岡委員長は、「MRの武器になる一方で旧来の価値提供モデルの前提を壊す」と表現し、今後AIが代替する領域として、①訪問記録の自動化・SFEとの連携(作業効率
約40~60%向上の期待)、②訪問タイミング・コンテンツの最適化(NBA:ネクストベストアクションによる自動提案)、③単純な情報提供(シンプルな情報提供はAI/デジタルが代替)-の3点をあげた。

逆にAIが代替できない領域については、①院内の人間関係・文化・個々の意思・信念の理解(文脈理解)、②「この人が言うなら」という信頼に基づく意思決定の後押し、③潜在ニーズをくみ取った地域・社内連携のコーディネーターの3点を列挙。MRの進化のフレームワークについて森岡委員長は、「インサイトクリエイター」(情報提供から洞察創出者へ)、「トラステッドパートナー」(信頼されたパートナー)、「エコシステムオーケストレーター」(社内外リソースをつなぐ指揮者)を目指すことを提案した。

◎AIで効率化した時間を文脈に合わせた問いかけの準備に充てる

さらにAIで強くなるMRになるための具体的アクションについては、①製品・疾患知識を磨く、②準備の質を高める(AIで効率化した時間を文脈に合わせた問いかけの準備に充てる)、③記録を学びに変える(訪問記録を義務ではなく次の行動につなげる進化のインプットとして捉える)-の3点をあげた。森岡委員長は、「MRの使命は消えない」と断言し、「進化か衰退かの岐路に立ついま、全員が進化の道に進むことを期待する」と全国のMRにメッセージを発した。
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