薬食審・第二部会 C肝薬ダクルインザ、スンベプラ IFN適格でも初回治療使用可能に

公開日時 2015/02/27 03:51
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厚労省の薬食審医薬品第二部会は2月26日、インターフェロン(IFN)を要さないブリストル・マイヤーズ(BMS)の経口C型肝炎治療薬ダクルインザ錠とスンベプラカプセルの効能・効果について、IFN治療に適格の患者であっても初回から使用可能にする見直しを行ってもよいとするPMDA(医薬品医療機器総合機構)の審査結果の報告を受け、同省は3月中にも承認事項の一部変更承認を行う見通しとなった。

新薬の承認の可否については、セルジーンの多発性骨髄腫治療薬やヴィーブヘルスケアの3剤配合抗HIV薬など希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)3製品が審議され、いずれも承認することで了承された。この3製品も3月中の承認が見込まれる。審議品目は次のとおり。

【審議品目】(カッコ内は成分名と申請社名)
ポマリストカプセル1mg、同2mg、同3mg、同4mg(一般名:ポマリドミド):「再発又は難治性の多発性骨髄腫」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。

同剤はサリドマイド誘導体。アポトーシス誘導、サイトカイン産生抑制、細胞免疫の活性化、血管新生抑制等の作用により骨髄腫細胞の増殖を抑制するとしている。同様の効能の治療薬はいくつかあり、治療選択肢の
1つとして位置付けられる。

トリーメク配合錠(ドルテグラビルナトリウム/アバカビル硫酸塩/ラミブジン、ヴィーブヘルスケア):「HIV感染症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余(平成36年3月23日まで)。

ドルテグラビルはインテグラーゼ阻害薬、他の2成分は核酸系逆転写酵素阻害薬で、それぞれの成分はすでに製品化されているが、それらを1日1回1錠投与にすることで、患者の服薬負担を軽くし、服薬の継続をしやすくする。配合用量はドルテグラビルナトリウム50mg、アバカビル硫酸塩600mg、ラミブジン300mg。国内では、他の成分で1日1回1錠の4成分配合(スタリビルド、鳥居薬品)、3成分配合(コムプレラ、ヤンセンファーマ)の薬剤がある。

乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(プロトタイプ)筋注用「化血研」(乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(プロトタイプ)、化血研):「パンデミックインフルエンザの予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。

これは新型インフルエンザのパンデミック(大流行)対策の一環。流行してから開発、承認審査するのでは製造・供給が間に合わないため、予めモデルとなるプロトタイプを用意し、株の特定はせずに、製造や品質管理の方法を確認しておくことで、製造開始までのプロセスを短縮する。そのため、通常の季節性インフルエンザ対策には使用しない。同様のプロトタイプワクチンは、武田薬品、バクスターも既に承認を受けている。

【報告品目】(カッコ内は成分名、申請社名)
報告品目は、PMDAの審査の段階で承認が了承され、部会での審議が必要ないと判断された製品。
ダクルインザ錠60mg(ダクラタスビル塩酸塩、ブリストル・マイヤーズ)

スンベプラカプセル100mg(アスナプレビル、同)

:「セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」を効能・効果とする新効能医薬品。再審査期間は残余(平成34年7月3日まで)。

両剤は併用する。現行の効能・効果では、「インターフェロンを含む治療法に不適格の未治療あるいは不耐容の患者」「インターフェロンを含む治療法で無効となった患者」に対して用いることになっているが、この制限を外すことが今回認められた。IFN治療に適格の未治療患者とIFN治療後に再燃した患者に対し国内治験が実施され、有効性と安全性が確認されたことからBMSから追加申請されていた。

ドプラム注射液400mg(ドキサプラム塩酸塩水和物、キッセイ薬品):「早産・低出生体重児における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作)ただし、キサンチン製剤による治療で十分な効果が得られない場合に限る」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。

キサンチン製剤に効果が見られない場合において、この薬剤は効果があるとされ、国内外で使用実態はあり、評価も定まっていた。厚労省研究班では低用量投与法の有効性・安全性を確認。それらを受け同社は、当該効能について公知申請を行っていた。日本小児学会などからも、効能追加の要望書が厚労相に提出されていた。

エンクラッセ62.5μgエリプタ7吸入用、同6エリプタ30吸入用」(ウメクリジニウム臭化物、グラクソ・スミスクライン):「慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解」を効能・効果とする新用量・その他の医薬品。再審査期間は残余(平成34年7月3日まで)。

気管支を拡張する長時間作用性抗コリン薬(LAMA)。1日1回。同剤の成分と、長時間作用型β2刺激薬(LABA)を配合したアノーロエリプタが、COPD治療薬として2014年7月に承認され、9月に発売されている。

ロンサーフ配合錠T15、同T20(トリフルリジン/チピラシル塩酸塩、大鵬薬品):「切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間は残余(平成34年3月23日まで)。

現行の効能にある「標準的な治療が困難な場合に限る」を削除するもの。同剤が承認された際、条件としてフェーズ3の結果の提出が求められており、その結果に基づい承認事項の一部変更の申請がなされていた。

エルプラット点滴静注液50mg、同100mg、同200mg(オキサリプラチン、ヤクルト本社):「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。

この効能は、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で必要性が認められ、公知申請が妥当とされていた。これらに基づき同社が公知申請をしていた。特例として既に保険適用されている。

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