テバ製薬・松森社長 長期収載品の買収に意欲 実臨床情報の管理、活用を重視

公開日時 2016/08/17 03:52
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10月に本格稼働する「武田テバファーマ」の初代社長に就任予定の松森浩士・テバ製薬社長がこのほど、ミクス編集部の取材に応じ、「長期収載品を積極的に購入していくことも極めて重要」と述べ、武田薬品以外の長期収載品の買収に強い意欲を示した。ジェネリック(GE)が数量シェアで80%以上となっても、長期収載品が長年にわたって蓄積した実臨床情報を一元管理し、情報提供していくことは「大事な取り組みだ」と強調。顧客の情報ニーズもあることから、「武田テバの強みのひとつになる」と述べ、ビジネス面でもプラスに働くとの見方を示した。

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武田テバはGE最大手のテバ社と武田薬品との合弁会社。GEと長期収載品で構成する「オフ・パテント・ドラッグ」のリーディングカンパニーを目指す。もともとは今年4月に、テバ傘下のテバ製薬の株式をテバが51%、武田が49%保有する枠組みで合弁事業がスタート。その際、武田は降圧剤ブロプレスや抗潰瘍薬タケプロンなど長期収載品約30製品をテバ製薬グループに承継した。そして10月にテバ製薬との社名を“武田”の名を付けた社名に変更し、合弁事業が名実ともに動き出す。

松森氏はテバ製薬が「武田テバ」との社名に変わることについて、単に武田とテバとの合弁事業を表現するとの意味合いだけでなく、「武田薬品が、これまでに蓄積した有益な情報とともに長期収載品を守り続けるとの姿勢を示したもの。医師、薬剤師、患者にとって非常に意味の大きいこと」と説明し、「非常に理にかなっている」と話した。

“後発医薬品80%時代”の市場で医療を提供する若手医師を例に挙げながら、「若手医師がベース薬(=治療の基本となる医薬品)を処方される際、教科書や添付文書の情報だけしかないという状況は良くない。“後発医薬品80%時代”だからこそ、先生方にきめ細かい情報提供が必要」と指摘した。そして、ITイノベーションを駆使して長期収載品の持つ実臨床情報を一元管理・データベース化して、情報提供することは必要かつ重要なことだとし、「(武田テバは)長期収載品と、それに紐づいた情報を今後もしっかり守っていく。当社に預けていただきたい」と呼びかけた。

■「地域包括ケアの中心的な存在になり得る」

GEの急速な市場浸透によって長期収載品の減収スピードは加速している。この点について松森氏は、新たな医療・介護提供の仕組みである地域包括ケアの市場環境では、「在宅医療が推進されるなど様々な形での高齢者の医療需要が増し、より安価なベース薬のニーズが高まるとみている。『オフ・パテント・ドラッグ』を多く揃えていることは、地域包括ケアの中で中心的な存在になり得る」と述べ、長期収載品とGE、そしてその情報を持つ企業は地域包括ケア時代で競争優位に働くとの考えを示した。

このほか、今回の合弁事業により、武田テバは基本的に武田系の流通を使うことがこれまでに発表されている。この点について松森氏は、テバ製薬ではこれまで多くの広域卸や販社とビジネス展開してきたが、マネジメントの観点からは「効率が決して良いとは言えなかった」と述べた。そして、「10月以降は基本的に武田系の広域卸に一本化する」と表明するとともに、「武田系の流通チャネルは武田グループに対する注力度が非常に高い。この一角に当社のGEも加えてもらえるということは、今までの広く浅くという流通から、極めて効率のいいセールスモデルを手に入れることになり、大きなシナジーを期待している」と話した。

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