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米議会Waxman前議員 高額薬剤問題で「新薬開発投資と後発品とのバランス必要」

公開日時 2018/03/26 03:50

Henry Waxman前下院議員(民主党、カリフォルニア州選出)は現在、社会問題化している薬価の高騰について、新薬開発投資促進と後発医薬品の普及とのバランスを取って解決すべきとの考えを示した。議会専門誌「STAT」3月14日付が同氏とのインタビューを報じた。同氏は、1984年後発品普及の道を開いた「ハッチワックスマン法」の起草者のひとりで、長年医薬品業界と関わりが深いことで知られる。

インタビューで同氏は、トランプ大統領が薬価問題の解決を優先事項に据えていることに言及。「現在は、政治家が何かをなさねばならないというプレッシャーと懸念に満ちているとき」との認識を示した。問題解決は一筋縄でいかず、価格管理を行うべきとの主張もあるが、こうした意見に否定的な見解を示した。その上で、新薬開発への投資の活発化と後発品の競争促進とのバランスを通じて、問題解決できるとの考えを示した。

議会では現在、CREATES Actという法案が提案され長い時間をかけ論議されている。法案では先発企業が後発品メーカーに対して研究用の参照品(先発品)の提供を拒否した場合、後発メーカーが訴えることを認めるなどの権限を持たせるもの。法案の制定で、市場競争の促進も見込める。

この法案に対して、PhRMA(米国研究製薬工業協会)が反対しているほか、法案への誤解もある。制定に向けて、予算案など他の法律の附則とするなど反対論者の受け入れやすい形とすることも検討されている。この問題に取り組む保健福祉省(HHS)のAlex Azar長官や食品医薬品局(FDA)のScott Gottlieb長官らに対するメッセージを問われ、薬価に焦点を絞り関係者と協力して解決を試みてほしいと述べた。

また、トランプ大統領が米国の薬価は高く諸外国では安いのは不公平だと批判したことについて、諸外国は適切な価格付けをしているとの考えを表明。米国も同様にすべきと進言し、「我々(米国)の利益のために(諸外国が)もっと支払うべきだと主張しようとは思わない。なぜなら、彼らがもっと支払っても我々には利益はない」と話した。

同氏は、ハッチワックスマン法の制定のほか、ACA(手ごろな医療の法律=オバマケア)の草案起草、メディケアの給付拡大などに関わったほか、09~11年はエネルギー・商業委員会(ECC)の委員長を務めた。15年に政界を引退、現在、ロビイスト団体Waxman Strategyの会長職に就いている。

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