中外 急性前骨髄球性白血病治療薬ベサノイドの製造販売承認 富士製薬に承継
公開日時 2016/09/02 03:50
中外製薬と富士製薬は9月1日、中外が製造販売している急性前骨髄球性白血病治療薬ベサノイド(一般名:トレチノイン)について、同剤の製造販売承認を11月1日付で富士に承継すると発表した。承継後もしばらくの間は中外の製品が流通するが、中外の製品の消尽をもって順次、富士の製品に切り替える。
日本では1993年に希少疾病用医薬品に指定され、95年3月から発売されている。
同剤はスイス・ロシュ社が開発したビタミンA誘導体だが、ロシュは13年に日本以外の国・地域の同剤の権利をドイツのチェプラファーマ社に譲渡した。そして今年4月に両社に中外を加えた3社間で、日本における同剤の製造販売をチェプラファーマ社に譲渡する契約を締結した。チェプラファーマ社は日本でのパートナー企業として富士を選び、同剤の国内製造販売に関するライセンス契約を締結した。これらの契約を受けて中外は富士に同剤の承継を行う。
同剤は直近で世界100か国以上で販売され、年間売上は計15億円。