第一三共 アンプリット錠25mgを自主回収(クラスⅡ) 安定性試験で承認規格に適合せず
公開日時 2021/06/04 19:55
第一三共は6月4日、うつ病・うつ状態治療剤・アンプリット錠25mgについて、9か月時点の安定性試験において、承認規格に適合しない結果が得られたとして、当該製品を自主回収(クラスⅡ)すると発表した。具体的には、安定性モニタリング対象ロットのOBA0140(PTP100錠)、OBB0140(バラ1000錠)の9か月保存品(25℃ 60%RH)の溶出性が、承認規格である60分後の溶出率80%以上に適合しなかった。
◎自主回収は2段階に分けて実施
自主回収は2段階で実施する。まず、承認規格に適合しない製造番号が、OBA0140(PTP100錠)、OBB0140(バラ1000錠)を回収する。期間は6月4日から7月30日まで。その後に、有効期間内に溶出性の試験結果が不適となる可能性を否定できない製品を対象とした自主回収を行う。対象製品は、OBA0144(PTP100錠)、OBA0145(PTP100錠)、OBB0145(バラ1000錠)。次製造番号品の出荷を待って回収することで、市場における欠品のリスクを防ぎたい考え。8月以降の自主回収を予定する。
危惧される健康被害としては、溶出性が遅いことにより吸収の遅れが生じ、効果発現が遅延する可能性があるとしている。ただ、溶出が遅延することにより重大な健康被害が発生する恐れはないとしている。現在までに、重大な健康被害の発生の報告は受けていないという。なお、「アンプリット錠 10mg」は自主回収の対象には含まれない。