第一三共 ADC技術めぐる米Seagen社との特許訴訟 米国連邦巡回区控訴裁判所が一審判決を取り消し
公開日時 2025/12/05 04:49
第一三共は12月3日、同社の抗体薬物複合体(ADC)技術をめぐり米Seagen社が提起した特許侵害訴訟の控訴審で、米国連邦巡回区控訴裁判所が一審判決を取り消す逆転判決を下したと発表した。今回の控訴審はテキサス州東部地区連邦地方裁判所で提起していたもの。同社は、「米国連邦巡回区控訴裁判所による今回の判決を高く評価する」とコメントした。
ADC技術をめぐる特許訴訟は、Seagen社が提起した2023年10月17日の一審判決で、いわゆる「’039特許」(米国特許10,808,039)は有効であると判断され、第一三共は、特許侵害に基づく損害賠償および22年4月1日から’039特許が満了する24年11月4日までのエンハーツの米国売上に対するロイヤルティの支払を命じられていた。これに同社は一審判決に控訴を提起していた。
今回の控訴審判決で「’039特許」は無効であると判断されたことに伴い、第一三共が米国特許商標庁に請求した’039 特許に対する特許付与後レビュー(PRG)の控訴審においても、米国連邦巡回区控訴裁判所は同日、米Seagen社の控訴を棄却する判決を下した。