Meiji Seika ファルマ 注射用レザフィリンで子宮頸部上皮内腫瘍の効能追加を一変申請
公開日時 2025/12/01 04:50
Meiji Seika ファルマは11月27日、光線力学的療法用剤・注射用レザフィリン100mgについて、子宮頸部上皮内腫瘍に対する効能追加を一変申請したと発表した。光線力学的療法(PDT)は、腫瘍親和性のある光感受性物質のレザフィリンを投与した後、腫瘍組織にレーザ光を照射することで光化学反応を引き起こし、腫瘍組織を変性壊死させる選択的治療法。今回の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)についても、半導体レーザ「PDレーザ」でCINに対する適応追加承認を取得する予定だとしている。
CINは、子宮頸がんの前段階の病変といわれており、20~30歳代の若年女性に多くみられる。子宮頸部異形成の程度によって軽度・中等度・高度異形成の3段階に分類され、段階的に進展してがんになるとされる。高度異形成の場合は手術治療が選択されるが、その後の妊娠時リスクを考慮して新たな治療選択肢の開発が求められている。
レザフィリンは半導体レーザとの組み合わせにより、2003年に早期肺がん、13年に原発性悪性脳腫瘍、15年に化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道がんを適応として承認されている。同社は、レザフィリン及び半導体レーザを用いたPDTは「局所療法であるため侵襲性が低く、治療効果が高いことが特長」だとし、「少子化が進行する日本において、将来の妊娠・出産への影響を抑えつつ治療を行うことは、社会全体で取り組むべき重要な課題の一つ」と指摘している。