旭化成・25年度通期連結業績 医薬・エレクトロニクスなど重点成長事業が牽引 2期連続で最高益を更新
公開日時 2026/05/13 04:51

旭化成は5月12日、医薬・エレクトロニクスなどの重点成長事業が25年度通期連結決算を牽引し、営業利益は2期連続で最高益を更新したと発表した。重点成長の一角を担う医薬事業は、原発性IgA腎症治療薬Tarpeyoの腎臓専門医への認知度が向上。腎臓病に関する国際的な診療ガイドライン(25年度版)にIgA腎症治療薬として唯一推奨されたことが追い風となり業績伸長に貢献した。26年度連結業績予想については、2月に買収を発表し、4月20日に手続きを完了したドイツの医薬品開発企業Aicuris社の買収に伴うのれん等償却費などで100億円計上するものの、医薬・エレクトロニクス等の成長事業でトータル316億円の増益を見込み、グループ全体で最高益を更新するとの見通しを示した。
同社の25年度通期連結業績は、売上高が前期比1.2%増の3兆745億円、営業利益は前期比9.1%増の2312億円の増収増益を確保した。セグメント別でみると、医薬・ライフサイエンス事業の営業利益は前年比207億円増となり、クリティカルケア事業のマイナス12億円を吸収し、ライフサイエンス全体で前期比194億円の増益となった。
◎原発性IgA腎症治療薬Tarpeyoが大幅伸長 免疫抑制剤Envarsus XRは前期比12%増
なお、医薬事業の主力品である原発性IgA腎症治療薬Tarpeyoと免疫抑制剤Envarsus XRの売上高は前期比64%増の653億円となった。製品別ではTarpeyoの前年の売上実績104億円から一気に323億円まで拡大した。また、Envarsus XRは、前期比12%増の330億円まで成長した。決算説明を行った堀江俊保代表取締役兼専務執行役員は、「Tarpeyoは24年下半期からの導入になるため、その分だけ伸び率が大きいが、それにしても順調に成長している」と強調した。
一方でクリティカルケア事業については、「ここ数年、少し伸び悩みが出ていた」と振り返りながらも、「除細動器の新製品の上市など予定通りではなかったが軌道に乗りつつある」と述べ、クリティカル事業についても成長期に戻ってきた」と述べた。
◎3期連続の最高益目指す
2026年度連結業績予想は、売上高3兆2540億円(前期比5.8%増)、営業利益2480億円(同7.3%)で3期連続の最高益を目指す。セグメント別では、医薬・ライフサイエンス事業におけるAicuris社買収による新規連結やライセンス導入費用等のマイナス影響があるものの、各事業の主力製品の売上成長により、営業利益は前期比65億円の増益を見込んでいる。