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参天製薬・伊藤社長 連結売上・コア営業利益とも「底入れ」 26年度は成長軌道への回復を強く意識

公開日時 2026/05/13 04:52
参天製薬の伊藤毅代表取締役社長兼CEOは5月12日の25年度決算説明会で、連結売上高、コア営業利益は25年度に底入れし、26年度に成長軌道へ回復する見込みであると強調した。25年度には、日本においてアレルギー性結膜炎点眼薬・アレジオンLXなど主力品が後発品上市の影響を強く受けることが想定されたため、期初に連結売上高2.0%減、コア営業利益9.1%減の減収・減益の予想を立てたが、結果はそれぞれ2.8%減、7.1%減で着地。26年度は、それぞれ6.6%増、7.0%増の増収・増益を予想しており、「24年度に近い水準までの回復を強く意識している」と語った。

◎「事業環境としては決して容易な1年ではなかった」

伊藤社長は25年度業績を振り返り、「事業環境としては決して容易な1年ではなかったが、リジュセアやセタネオなどの新製品、ジクアスLXの再出荷、アレジオン類の好調なパフォーマンス等による日本の健闘、加えてアジア、EMEA地域からの貢献によりコア営業利益は期初予想を上回って着地した」と説明した。

25年度の日本の医療用医薬品の売上高を見ると、前期比197億円減の1289億円。26年度は33億円減の1256億円を予想している。主力製品の売上を見ると、アレルギー性結膜炎治療薬・アレジオン類(点眼液、LX点眼液、各AG、クリーム)の25年度売上は期初予想の265億円に対し、264億円(前期比15.9%減)で着地した。

◎「アレジオンLXのAGがとにかく強かった」中島理恵・取締役執行役員COO

ただ、24年5月発売のクリーム製剤の売上は、期初予想の111億円に対し、54億円(前期比1億円減)にとどまった。不振だった理由について中島理恵・取締役執行役員COOは、営業リソースを他製品に分散しなければならなかった事情があったことや、「アレジオンLXのAGがとにかく強かったため、少し頭を抑えられてしまった」と説明した。26年度のアレジオン類全体の売上は前期比11.2%減の234億円を予想。中島COOは「花粉飛散のオフシーズンを含め通年でクリームの良さ、適正使用による効果の実感であったり、持続性であったり、をしっかりと訴求して、今期の第4クオーター(花粉飛散シーズン)にクリームを最大化したい」と意欲を示した。

ドライアイ点眼薬・ジクアスLXの25年度売上は、期初予想の41億円に対し、19億円で着地した。ジクアスLXは23年度に133億円を売り上げていたが、防腐剤として配合している硝酸銀の銀含量の低下が一部ロットで確認されたため、24年5月に自主回収及び出荷を停止。24年度の売上はなくなった。25年12月に出荷再開、26年1月から限定出荷を解除した経緯がある。26年度は104億円と大幅な回復を予想している。

25年3月発売の近視進行抑制点眼薬・リジュセアの25年度売上は、期初予想の14億円に対し、11億円で着地。26年度は、6月から選定療養制度が適用されることもあり、40億円を見込んでいる。25年10月発売の緑内障・高眼圧症点眼薬・セタネオの25年度売上は5億円で、26年度は16億円を予想している。

26年5月15日には、後天性眼瞼下垂点眼薬・アップニークの発売を予定。26年度売上予想は14億円。伊藤社長は、「リジュセアと同様にまずは治療の受け皿を整備しつつ、治療できる疾患であるといった認知を適切なタイミングで広げることが重要だ」と述べた。また、26年度下半期には、承認申請中の緑内障・高眼圧症点眼薬STN1013900(ネタルスジルメシル酸塩)の上市を見込んでおり、10億円の売上寄与を予想している。

◎アイリーア 25年8月の市場拡大再算定による薬価特例引下げ影響 前期比15.9%減

滲出型加齢黄斑変性等治療薬・アイリーア(バイオAG含む)の25年度売上は、25年8月に市場拡大再算定の特例により薬価が19.5%引き下げられたこともあり、前期比15.9%減の656億円。期初予想の716億円に60億円とどかなかった。26年度は14.5%減の561億円を見込む。中島COOは「26年度が底とみている。市場拡大再算定や新薬創出加算がはがされたインパクト、2㎎製剤のBSのインパクトがフルイヤーで入ってくる」と説明。引き続き8㎎の高用量製剤のシェア拡大と、26年2月発売の2㎎製剤のバイオAGに注力し、「アイリーアファミリーとして27年度から再度成長基調に乗せたい」とした。

◎26年度業績 成長軌道への回復は「海外がドライバー」

26年度業績の成長軌道への回復は、中国・アジア・EMEAの売上高を235億円増の1669億円と予想する海外がドライバーとなる。近視進行抑制点眼薬・ライジュネア(リジュセア欧州)の上市国拡大を見込む欧州をはじめ全地域で2桁増収を見込んでいる。

【連結業績(前期比)26年度予想(前期比)】 
売上高 2916億2400万円(2.8%減)3110億円(6.6%増)
コア営業利益 551億4300万円(7.1%減)590億円(7.0%増)
営業利益 477億9700万円(2.0%増)495億円(3.6%増)
親会社所有者帰属純利益 373億6900万円(3.1%増)400億円(7.0%増)

【国内主要製品売上高(前期実績)26年度予想、億円】
コソプト 17(25.30)12
タプロス 23(33.16)16
タプコム 11(15.62)7
エイベリス 47(46.25)45
ロープレッサ/ロキインサ ―(―)10
セタネオ 5(―)16
ジクアス 61(65.01)28
ジクアスLX 19(―)104
ヒアレイン 35(46.90)28
アレジオン類(点眼液、LX点眼液、各AG、クリーム)
264(313.93)234
うち点眼液(AG含む)8(11)非開示
うちLX点眼液(AG含む)202(248)非開示
うちクリーム 54(55)非開示
アイリーア(8mg製剤含む)656(780.52)561
クラビット 4(6.79)3
リジュセア 11(―)40
アップニーク ―(―)14

ライジュネア(リジュセア欧州)5(―)20
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