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FDA 進行性HER2陰性乳がんのアバスチン併用療法 結論90日先送り

公開日時 2010/09/19 04:00

ロシュグループのジェネンテック社は9月17日、6月の米FDA抗がん剤諮問委員会で進行性HER2陰性乳がんの一次治療薬として承認取下げを推奨されたアバスチン(一般名・ベバシズマブ、ロシュ/ジェネンテック)とパクリタキセルとの併用について、FDAが同日期限だった捕捉生物製剤認可申請(sBLA)についての最終結論を12月17日まで90日間延期したとの声明を発表した。


◎ジェネンテック “さらなる情報の評価を歓迎”


同社のエクゼクティブ・バイス・プレジデントのHal Barron氏は、今回の延期決定について、「FDAによるアバスチンに関するさらなる情報の評価を歓迎する。我々は最終期限までFDAと密接に連携を取っていく」との見解を表明した。
FDAは08年にアバスチンについて、進行性HER2陰性乳がんに対するパクリタキセルとの併用量を迅速承認したが、その際に条件として追跡調査実施を義務付けた。
承認時に提出された臨床試験結果では、全生存期間(OS)で対照治療との有意差は認められなかったが、無増悪生存期間(PFS)は約5.5カ月延長できるとされていた。ただ、追跡調査結果ではPSF延長は1~3カ月にとどまり、その一方で投与により心血管系イベントのリスクが高まる可能性が指摘され、FDA抗がん剤諮問委員会では、同薬の認可について反対12人、賛成1人と大差で認可取り消しを勧告していた。
現在、アバスチンは肺がんや腎臓がんなどの適応でも承認されており、アメリカ国内での売上高は約60億ドル。このうち10億ドルが進行性HER2陰性乳がんの一次治療薬としての売上と推定されている。
一方、諮問委員会の勧告については、一部の乳がん患者から薬剤選択肢を奪う者として、認可取り消しをしないようFDAに請願を行う動きも見られている。

 

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