糖尿病治療薬 編 Part 1
公開日時 2009/06/30 00:00
GLP-1受容体作動薬低血糖や体重の増加防止に期待糖尿病治療が大きなパラダイムシフトを迎えようとしている。近く日本の臨床現場に、“インクレチン薬”である「GLP-1受容体作動薬」と「DPP-4阻害薬」が登場するためだ。GLP-1受容体作動薬は、血糖改善効果の強さが特徴。これまでの糖尿病治療で難しかった持続的な血糖低下作用に加え、低血糖の発現や体重増加などを克服することも期待されている。本特集では、最新のエビデンスや糖尿病専門医の見解から、GLP-1受容体作動薬の特徴と臨床的意義を探る。(望月英梨)GLP-1は、“インクレチン”と呼ばれるホルモンの1種。食物を経口摂取した際に消化管から放出され、膵β細胞のインスリン分泌を促進する。しかし、分解酵素“DPP-Ⅳ”により、数分で分解されてしまうこと...