医師の49％が次期衆院選で民主党を支持――こんな調査結果が８月20日に発表された。ただ、民主党支持の理由の多くは、民主党の個別政策に期待しているわけではなく、現在の医療崩壊を招いた自民党に責任を取らせる必要があるというものだった。

調査を行ったのは、医師や医学生向けコミュニティサイトを運営するメディカル・オブリージュ（東京都港区、石見陽代表取締役＝医師）。調査は８月５日～18日までインターネットで、同社サイトに登録する医師（医学生約１％含む、会員数：18日で7341人）を対象に行われた。有効回答数は417件。

調査では、衆院選向け各党マニフェストでどの政党を支持するかをたずね、その理由も自由記入してもらった。その結果、支持する政党は民主党49％、自民党18％、共産党４％の順で、「マニフェストで選択するのは無理」も25％に上った。民主党支持者は年齢が高いほど多く、40歳代で51％、50歳代で61％だった。

ただ、民主党支持の理由の多くは、財源や予算確保で不透明な部分があるものの、「医療崩壊は自民党政権下で発生している。自民党マニフェストで充分修正されているとは考えにくい」「医療環境の悪化は深刻。自民党に一度責任を取らせる必要がある」「小泉政権での医療政策からの転換を期待」などで、民主党マニフェストに決して高い評価を与えているわけではないことも判明。民主党が掲げる医師数1.5倍への反対意見も多数寄せられたという。一方、自民党支持の理由には、民主党政策の財源や実現性を疑問視するものが上がった。