自維・社会保障協議体 高齢者窓口負担「原則3割」で隔たり 医療版マクロ経済スライドも協議継続へ
公開日時 2026/06/19 04:50

自民党と日本維新の会の与党社会保障協議体は6月18日、両党の連立政権合意書に基づく社会保障改革13項目について議論した。政府の骨太方針2026に向けた意見の取りまとめを図ったが、高齢者医療費の窓口負担をめぐって両党間で意見が対立。維新側は「原則3割負担」と訴えたが、これに自民側は慎重な姿勢を示した。会合後、自民党の田村憲久社会保障制度調査会長は、「基本的な認識が違うところがあり、さらに協議を進めなくてはならない」と説明。維新の梅村聡社会保障制度調査会長は、「差がある部分については鋭意詰めていきたい」と応じた。
高齢者医療費の窓口負担は、70~74歳は原則2割、75歳以上は原則1割の負担で、一定以上の所得がある人は負担割合が増える仕組みになっている。維新側は、高齢者と現役世代の給付と負担の公平性確保や、公費負担のあり方の観点から、高齢者の医療費窓口負担を「原則3割」とするよう主張している。今年2月の衆院選で掲げた党の政策でも「現行の『9割引』から原則『7割引』へ、現役世代と同じ負担割合とすることを目指す」と記載していた。
一方の自民党は低所得高齢者への配慮などを念頭に、維新の主張する“原則”の考え方に懸念を示している。“原則”の解釈をめぐって、所得や年齢など“線引き”をどうするかが課題となりそうだ。
◎13項目中、高齢者窓口負担と医療版マクロ経済スライド以外は「方向性は同じ」
この日は、連立合意に基づく社会保障改革13項目について詰めの議論を行った。すでに複数の項目は「方向性は同じであり、あとは文言調整」(田村調査会長)の段階に達しているという。一方で、高齢者医療費の窓口負担と保険財政健全化策の推進で維新が主張する医療版マクロ経済スライドの2点で両党の考え方に隔たりが生じているという。
◎維新・梅村調査会長「ドラスティックな改革を打ち出してきた政党」国民に役立つ合意目指す
保険財政の健全化策については、維新側が医療費の伸びを名目GDP成長率の範囲内にとどめる“医療版マクロ経済スライド”の導入を主張している。自民党の田村調査会長は、「我々は(社会保障改革)13項目について結論を出すために集まっているので役割を果たしていきたい」と強調。維新の梅村調査会長は「改革なしで医療や皆保険制度が維持できるのかと言えば、厳しいのが事実。維新はドラスティックな改革を打ち出してきた政党であり、その良さを生かしながら国民の役に立つ合意を目指していきたい」と述べた。