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2011年世界医薬品市場8800億ドルに リピトール特許切れも次の大型品が上市へ IMS

公開日時 2010/10/20 06:04

IMSヘルスはこのほど、2011年の世界の医薬品市場が5~7%成長して、8800億ドルに達するとの最新の市場分析レポートを発表した。 世界で114億ドル(09年実績)の売上げを誇る高脂血症治療薬リピトールや90億ドル強を売上げる抗血小板薬プラビックスなど超大型品の米国特許切れを11年に迎える一方で、脳卒中予防などの領域でブロックバスターになり得る革新的新薬が上市されると予想。加えて、中国市場が25~27%という驚異的な成長を遂げるなどして、世界市場全体では1ケタ台中頃~後半の成長と分析した。

世界最大の米国市場は11年に3200億~3500億ドル規模になり、成長率は3~5%と予想した。特に米国では、リピトール、プラビックス、抗精神病薬ジプレキサ、抗菌薬レバキンといった過去12か月間で計170億ドルを売上げる4製品の特許切れを迎える。ただ、IMSは、後発品への移行が進むものの、特許切れのタイミングなどもあって影響が全面的に現れるのは12年に入ってからとも付け加えている。その一方で、米国をはじめ世界的に脳卒中予防、黒色腫、多発性硬化症、乳がん、C型肝炎などの分野で革新的新薬が上市されるとしたほか、売上高10億ドル以上のブロックバスター候補が5品目あるとした。具体的な製品名は非開示。

◎日本市場は5~7%成長

主要先進国をみると、日本市場は薬価改定がない年のため5~7%成長すると予想した。欧州主要5か国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、英国)は全体で1~3%成長にとどまり、特に後発品価格を大幅に引き下げるスペインや、先発品に対する新たな価格交渉要件が導入されるドイツなどで医療費抑制圧力がより高まるとした。なお、トルコやギリシャでも先発品の一律引き下げが行われるという。

一方、急成長中の中国市場は500億ドルに達し、米国、日本に次ぐ世界第3位の医薬品市場になる見込み。医薬品新興国17か国は1700億~1800億ドルに、15~17%成長すると分析した。医薬品新興国が全市場の成長の約半分を占めるとしている。

同社上級副社長のマレー・エイトケン氏は、「11年には市場全体は若干回復するようにみえるかもしれないが、先進国市場に内在する成長抑制要因はこれまで以上に強まっている。それは主要医薬品の特許切れによる影響や、医薬品支出を抑えようとする支払者の取組みが挙げられる」とした上で、「来年度も医薬品新興国市場は急速に拡大を続け、引き続き強力な成長の源泉になると予想している」とコメントした。

 

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