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エーザイ 後発品参入予定のPPIパリエット今年度国内売上予想50億円引き上げ

公開日時 2010/10/29 04:00

エーザイは10月28日、11年3月期(10年度)第2四半期(4-9月)決算の発表会見で、同社の2大主力品の1つであるPPIパリエット/アシフェックスの今年度全世界売上高予想を1360億円と、当初予想より20億円引き上げたことを明らかにした。理由は「日本で好調に推移しているため」としている。同剤は11月にジェネリック(GE)が登場するが、現在の売上の状況から引き上げるのが適当と判断した。

1360億円のうち日本の売上高予想は600億円で、当初より50億円を引き上げた。理由を会見した松江裕二執行役は、パリエットは4月の薬価改定で約8%の引き下げがあったものの、前年同期より14%増の実績を残したほか、GEが登場している他社のPPIは売上を伸ばしていることを挙げて説明。「PPIシェア、ナンバーワンを狙っている」と付け加えた。

また、4月の薬価制度改革で、新薬創出加算などの試行などをきっかけとした価格政策については、「(改革は)GEの使用促進という方向があると思うが、それに対抗するために当社のブランド品の価格を柔軟に対応するかというと、それはなく、(価格政策は)変えていない」と述べ、長期収載品の仕切価引下げで対抗するようなことはしていないとした。同社は長期収載品比率は2割以下と低いことも背景にあるとみられる。

抗認知症薬アリセプト、抗リウマチ薬ヒュミラは新薬創出加算の適用を受けているが、それら品目と長期収載品とで仕切価のメリハリをつけるといった製品全体の価格政策については、明らかにしなかった。11年度にはアリセプトの後発品参入も予想されるが、それも考慮した価格政策については「決まっていない」とした。

同社全世界の業績は、円高による目減りや競合におされるパリエットの売上減があったが、アリセプトやがん領域製品、ヒュミラといった主力品で売上が伸びて増収増益。国内事業は売上高1709億円(7.0%増)、営業利益723億円(9.4%増)だった。うちGE事業売上高は57億円(62.2%増)だった。

◎ 肥満治療剤ジブトラミンの承認申請取り下げ

エーザイは10月28日、日本で承認申請していた肥満治療剤ジブトラミン(開発コード:KES524)の承認申請を取り下げると発表した。アボット社から導入したものだが、心臓発作や脳卒中リスクが高まり、リスク管理も難しいことからアボット社は欧米などでの販売を中止しており、エーザイをその動きを踏まえて判断した。同剤は、09年に薬食審・医薬品第一部会を通過していたが、その後審査が止まっていた。

【連結業績(前年同期比)通期予想(前年同期比)】
売上高4122億8300万円(4.4%増)7950億円(1.0%減)
営業利益671億9100万円(36.8%増)1160億円(34.2%増)
経常利益621億6700万円(37.5%増)1070億円(34.3%増)
純利益399億4900万円(29.2%増)700億円(73.5%増)

【グローバル製品売上高(前年同期実績)通期予想、億円】
アリセプト1721(1560)3125
パリエット703(733)1360

【国内売上高(08年度実績)通期予想、億円〕
アリセプト509(457)1090
パリエット299(262)600
メチコバール156(161)300
セルベックス60(75)120
アクトネル58(53)120
ヒュミラ57(28)140
ワーファリン48(43)95
ミオナール34(40)70
イオメロン34(36)65
 

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