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GPhAがバイオ製剤独占販売期間に懸念  FDA、連邦議員文書やりとりで

公開日時 2011/02/10 04:00

米国ではバイオシミラーの承認パスウェイ(手続き)のガイダンス・運用法などが確定していないが、米ジェネリック医薬品協会(GPhA)や全米退職者協会(AARP)などバイオシミラーの促進を図るグループの間で、食品医薬品局(FDA)が議員らに同パスウェイに関して質問した文書をめぐり、FDAの対応に懸念が高まっている。


FDAが、バイオ製剤先発品が「第2次(最初の独占販売期間満了後)の12年間の独占販売期間」を与えられると仮定した場合、安全性・純度・効果における先発参照品の構造がどのように変化した場合にそれを決定するかについて、どのような要素を考慮すべきか議員に意見を求めたことが発端となった。 Joe Burton下院議員(共和党、テキサス州選出)ほか3議員は、FDAに対して、法律では、データの独占権(保護期間)について謳っているが、独占「販売権」については言及していないとし、また、いかなる製品も「第2次」の独占権も受けるべきでないと回答した。同議員らは、「独占権がほぼ永久的になってしまうというGPhAの懸念を真摯に受け止めている」としたうえで、「いかなる環境下であろうと、製品の単なる改良で保護期間の<ボーナス>を与えることはないと法律が謳っていることは明白」と断言している。


GPhAらは、「第2次独占販売権」という考え方が出てくる理由として、法律では、独占権を永久的には与えないという趣旨が弱いからと考えている。同法は、バイオシミラーの申請は「参照品が最初に承認された日から4年後の同日までできない」、また、「承認は参照品が最初に承認された日から12年後の同日まで有効でない」と規定している。


GPhAは、この条文に照らし、「申請者は申請に4年待ち、承認に12年待たなければならないのは明らか」という。要は、4年後からはデータ保護が解除されるために、申請は可能となる。しかし、承認までは申請後8年待たなければならないということだ。GPhAは、この法律は2つの異なる種類の独占権がミックスされていると主張する。「最初の4年後にデータ保護期間が切れる(すなわち、参照品が示した安全性・有効性からベネフィットを得られるバイオシミラーの申請が可能なことを意味する)こと。そして、市場販売独占権が8年継続すること」とデータ独占と市場独占の二重構造になっているという。 だが、法律では、「データ」および「販売」独占については、簡単な表記のみで、どこにも明確な定義が示されていない。


FDAが、GPhAにとっては、死活問題といえるような「第2次独占権」に言及したため、GPhAの懸念が生まれたようだが、今後、ガイダンスの策定など早くバイオシミラーの審査承認の具体的運用法が明らかになることが期待されている。


 

(The Pink Sheet  1月31日号より)  FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

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