MDV DPC病院の診療データで製薬企業向け分析ツール発売
公開日時 2012/07/20 04:02
メディカル・データ・ビジョンは7月19日、DPC病院の診療データを蓄積した分析ツール「MDV analyzer」を8月1日から発売すると発表した。同社のDPC分析ベンチマークシステム「EVE」を導入しているDPC病院649施設のうち、許諾を得た約124病院から集積した約425万人分の診療データが活用できる。また、既存のサービスでは出来なかった薬剤と疾患の両データを日単位で分析することができる。
同ツールに蓄積されたデータは、DPC対象の急性期病院1504施設の約8%分に相当する。データ提供病院の内訳は、500床以上が22施設、200~499床が77施設、199以下が25施設。病床数は4万3183床、平均病床数は348床。
データは、病名、診療行為、薬剤情報のそれぞれについて日単位で蓄積されている。このため投薬の処方日数や数量の把握が可能となった。通常は包括請求になるDPC請求下での診療行為の分析も可能となった。そのほか退院サマリー(様式1ファイル)から、身長体重、腫瘍ステージ、入退院経路などの診療情報も解析可能だ。
これらデータを活用した分析機能としては、処方数分析や処方日数分析に加え、診療科分析、薬剤・疾患ランキング分析、併用・併病パターン分析などができる。例えば、これまで診療科ごとの処方実態の把握が難しかった抗菌剤なども、診療科ごとに把握することができる。
同社としては分析ツールの活用により、製薬企業が従来以上に処方実態に基づいたマーケティング戦略や販売戦略の確立につなげることができるとしている。