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薬食審・第一部会 新薬など11成分を審議、承認了承 SGLT2阻害薬も2成分

公開日時 2014/02/25 03:51

厚労省の薬食審医薬品第一部会は2月24日、新薬など11成分の承認の可否について審議し、承認を了承した。この中には新しい2型糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬2成分も含まれる。1つは大正製薬が申請したルセフィ錠で、もう1つは同一成分で興和のデベルザ錠とサノフィのアプルウェイ錠。1月に承認されたスーグラ錠(アステラス製薬)と同月に部会を通過したフォシーガ錠(ブリストル・マイヤーズ、販売はアストラゼネカと小野薬品)に続くもの。 その他、第一三共の抗血小板薬エフィエント錠も部会通過となった。

 

【審議品目】
部会で審議され、承認が了承された品目は次のとおり(カッコ内は成分名と申請会社名)。

 

▽ルセフィ錠2.5mg、同錠5mg(ルセオグリフロジン水和物、大正製薬):「2型糖尿病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。海外での承認はない。

 

腎臓の近位尿細管で糖を再吸収するナトリウムグルコース共輸送担体2(SGLT2)を選択的に阻害し、過剰な血糖を体外に排出するSGLT2阻害薬。1日1回2.5mg錠を朝食前または後に経口投与する。効果不十分な場合には5mgに増量できる。

 

スーグラ錠やフォシーガ錠と同様、直後調査のほか特定使用成績調査として▽2型糖尿病患者対象の3年間の調査▽65歳以上の2型糖尿病患者対象の1年間の調査――を予定。大正富山医薬品とノバルティスファーマが共同販売する。

 

▽デベルザ錠20mg(興和、トホグリフロジン水和物)、アプルウェイ錠20mg(サノフィ、同):「2型糖尿病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。海外での承認はない。

 

1日1回朝食前または後に経口投与する。ルセフィ錠と同様の作用を有するSGLT2阻害薬で、同様の直後調査と特定使用成績調査を実施する。

 

▽エフィエント錠3.75mg、同錠5mg(プラスグレル塩酸塩、第一三共):「経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患〔急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)、安定狭心症および陳旧性心筋梗塞〕」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。欧米など70以上の国または地域で承認済み。

 

血小板細胞のADP受容体に作用し、血小板凝集を促進させるシグナル伝達を抑制し、抗血小板作用を示す。投与開始日に20mg、その後は維持用量として3.75mgを経口投与する。ADP受容体阻害作用薬には、クロピドグレルやチクロピジン(共にサノフィ)がある。

 

▽ザクラス配合錠LD、同配合錠HD(アジルサルタン/アムロジピンベシル酸塩、武田薬品):「高血圧症」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間4年。海外での開発は行われていない。

 

ARBアジルサルタン20mgとCa拮抗薬アムロジピンの配合剤。LDはアムロジピン2.5mg、HDは同5mgを含む。1日1回経口投与する。第一選択薬としては用いない。

 

▽アテディオ配合錠(バルサルタン/シルニジピン、味の素製薬):「高血圧症」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間4年。海外での開発は行われていない。

 

ARBバルサルタン80mgとCa拮抗薬シルニジピン10mgを組み合わせた配合剤。第一選択薬としては用いない。1日1回1錠を朝食後に経口投与する。開発は味の素製薬と持田製薬が共同で行った。販売は持田製薬が行う。

 

▽ラジムロ配合錠LD、同配合錠HD(アリスキレンフマル酸塩/アムロジピンベシル酸塩、ノバルティス ファーマ):「高血圧症」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間4年。欧米を含む45カ国で承認済み。

 

レニン阻害薬アリスキレン150mgとCa拮抗薬アムロジピンの配合剤。LDはアムロジピン2.5mg、HDは同5mgを含む。1日1回経口投与する。第一選択薬としては用いない。

 

▽トレプロスト注射液20mg、同注射液50mg、同注射液100mg、同注射液200mg(トレプロスチニル、持田製薬):「肺動脈性肺高血圧症(WHO機能分類クラスⅡ、Ⅲ、およびⅣ)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。欧米など33カ国で持続静脈内投与剤として承認済み。持続皮下投与製剤としては39カ国で承認されている。

 

プロスタサイクリン誘導体で、持続静注投与のほか持続皮下投与も可能。既存薬と比べて感染リスクの軽減が見込まれる。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討結果を踏まえ、同省から開発要請されていた。

 

▽タペンタ錠25mg、同錠50mg、同錠100mg(タペンタドール塩酸塩、ヤンセンファーマ):「中等度から高度の疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。麻薬指定されている。欧米を含む37カ国で承認済み。

 

μオピオイド受容体作動作用およびノルアドレナリン再取り込み阻害作用を有する強オピオイド鎮痛剤。1日50~400mgを2回に分けて経口投与する。症状に応じて適宜増減する。

 

▽サムスカ錠7.5mg、同錠15mg、同錠30mg(トルバプタン、大塚製薬):「腎容積が既に増大しており、かつ、腎容積の増大速度が速い常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の進行抑制」の効能・効果を追加する新効能・新用量・剤型追加にかかわる医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年間。ADPKDでの海外の承認審査については、13年8月に米国で追加試験が必要とされ、欧州では審査中となっている。

 

ADPKDは、30代前後で発症して腎臓に水のたまる嚢胞が出来て徐々に腎不全に陥る遺伝性疾患で、有効な治療法がなかった。サムスカでは嚢胞への液分泌を低下させることで成長を抑え、症状の進行を抑制することが期待される。肝障害や高Na血症などの副作用の恐れもあることから、処方は企業主催の講習を受けた医師のみとし、調剤の際も当該医師が処方したことを確認する流通管理を行い、適正使用を図る。サムスカは10年以降、心不全や肝硬変における体液貯留の適応で発売されている。

 

▽タイサブリ点滴静注300mg(ナタリズマブ〈遺伝子組換え〉、バイオジェン・アイデック・ジャパン):「多発性硬化症の再発予防および身体的障害の進行抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。欧米を含む69の国や地域で承認済み。

 

α4インテグリンと結合し、白血球が血管外に移行することを阻害することで炎症を抑制すると考えられている。4週に1回1時間かけて点滴静注する。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討結果を踏まえ、同省から開発要請されていた。流通管理品目に指定されている。

 

▽グラッシュビスタ外用液剤0.03%3ml、同外用液剤0.03%5ml:(ビマトプロスト、アラガン・ジャパン):「睫毛貧毛症」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間6年。この効能・効果で23の国または地域で承認済み。

 

同成分・製品名ルミガンで09年から緑内障、高眼圧症の点眼剤として販売されている。その治験の有害事象として睫毛の成長が多く認められたことから、この適応症での開発が行われた。専用のアプリケータに滴下して就寝前に睫毛基部に塗布する。

 

【報告品目】
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査で承認して差し支えないとされ、部会での審議は要しないと判断されたもので、次の1製剤。

 

▽エネーボ配合経腸用液(各種栄養成分の配合剤、アボットジャパン):「一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する」ことを効能・効果とする類似処方医療用配合剤。再審査期間なし。

 

そのほか24日の部会では、避妊に用いられるバイエル薬品のミレーナ52mg(一般名:レボノルゲストレル)に「過多月経」の適応を追加する公知申請を了承した。これは日本産婦人科学会から開発要請があり、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」が、海外に十分なエビデンスがあり、国内での使用も可能と判断して公知申請が妥当と判断したもの。同剤は薬価収載されていないため、特例による保険適用はされない。

訂正(27日15:00)
 ミレーナ52mg(一般名:レボノルゲストレル、会社名:バイエル薬品)について「特例で保険適用された」との記述は誤りでした。同剤は薬価収載されておらず、今回のケースにおいても特例による保険適用にはなりません。下線部のとおり訂正しました。

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