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【World Topics】臭気センサーでガンの早期発見

公開日時 2014/03/24 03:50

がん細胞特有の代謝臭を特定し検出することによって、現在よりもさらに早期段階でのがんの発見/診断を可能にしようとする研究が、米国ペンシルベニア大学のGeorge Preti博士等によって推進されている。ターゲットは卵巣がんだ。(医療ジャーナリスト 西村 由美子)

http://www.monell.org/faculty/people/preti

卵巣がんは他の臓器に転移しやすいことで知られており、このため、十分に早い段階に発見された患者の5年生存率は92%であるのに対し、発見が少しでも遅れた患者の5年生存率は27%ときわめて低い。しかも、早期発見例の大半は偶然に見つかった幸運なケースで、全症例中のわずか15%にとどまるのが現実。一般に、触診等で疑われ、スキャニングで確定診断がつくようなケースの場合には、すでに他臓器への転移がみられる場合が多い。早期診断方法の確立が待望されるゆえんである。

40年以上にわたってひとの体臭研究をリードして来たPreti博士等の研究は、卵巣がん細胞の代謝臭(特異な臭気がある場合)の同定と、これを微量で検知できる高感度臭気センサーの発明を目指す。

ひとは健康時でも代謝にともない、呼気、血液、尿、あるいは皮膚から、さまざまな排泄臭を発している。また、疾病によって代謝に変化が生じると体臭も変化することもよく知られている。がんの場合には、身体全体の代謝が変わるわけではないが、がん細胞には他の体細胞とは異なる代謝がみられることから、特定のがん細胞に特有の臭気を同定でき(しかも、初期のごく微量段階で)、これを検知できれば、早期発見が可能になるというのが、Preti博士らの仮説である。

 

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