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【World Topics】常用薬値上げで高齢者が悲鳴

公開日時 2014/07/24 03:50

米国では、永年、低価格で安定していた処方薬が急激に値上がりして患者を驚かせている。例えば、心疾患のある高齢の患者の常用薬”ジゴキシン(Digoxin)”がその一例だ。最初の処方は1785年にさかのぼれると言われている、きわめて古くから使用されてきた医薬品だ。処方薬だが、ごく最近まで1粒数ペニーで販売されていた。(医療ジャーナリスト 西村由美子)


ところが、この薬が急激に値上がりしている。消費者に医薬品の価格比較情報を提供しているウェブ・サービス“EavaluatePharma”によれば、米国でこの医薬品を販売している製薬企業は3社だが、それら3社すべてが、昨年後半から、薬局への卸価格を2倍以上引き上げている。


急激な値上がりの背景には、それまで少なくとも数社あった同薬の製造メーカーが、2013年にこぞって製造を中止してしまったという事情がある。その結果、市場に残ったのはジェネリック・メーカー3社のみとなり、同年末に1社が値上がりを打ち出すや、他の2社も足並みを揃えて値上げ。そのまま価格高騰がはじまった。
今年2月に連邦公正取引委員会が調査に乗り出したが、ジェネリック・メーカーの場合、市場が1社あるいは少数メーカーの寡占状態にある場合、調査は難航するのが常だという。


医薬品の急激な値上がり、特に多数の患者が使用している常用薬の値上がりには、保険会社が価格交渉に乗り出してディスカウントを取り付けるの。だが、そうした交渉は価格の高い新薬に振り向けられ、ジゴキシンのような、相対的には安い、高齢者向け慢性疾患の常用薬は価格交渉からはずれてしまう。


ニューヨークに住むアントニエッタは今年85歳。月額$1,600の寡婦年金で暮らしているが、年齢とともに常用薬が増えている。中でもジゴキシンは服用を辞めることのできない常用薬のひとつだ。ところが昨年末、その薬の医療保険の自己負担が月額$1.15から$30にはねあがったのである。ほかにも常用薬があるために「ジゴキシンの服用をやめようと思った」。しかし、服用をやめてしまった知り合いの女性が、直後に緊急入院してICUに入ったと聞き、思いとどまって服用を続けているという。

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