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新薬14製品が薬価収載へ 不眠症薬ベルソムラ、抗凝固薬リクシアナなど

公開日時 2014/11/20 03:52

厚労省の中医協・総会は11月19日、新薬14製品(14成分15品目)を薬価収載することを決めた。同省は25日に収載予定。ピーク時予想販売額が200億円前後と比較的大きい薬剤としては、第一三共の抗凝固薬リクシアナ錠、MSDの不眠症治療薬ベルソムラ錠、協和発酵キリンの持続型G-CSF製剤ジーラスタ皮下注があり、ベルソムラとジーラスタは有用性が認められ5%加算された。

総会では診療側委員が、ベルソムラの作用機序から想定される潜在的なリスクとして指摘されているナルコプレシーに対し懸念を示し、 同省保険局医療課の中井清人薬剤管理官は「(リスクについて)情報提供をしっかりやり、中医協の議論を踏まえ、丁寧に使ってもらうよう、企業などに徹底させたい」と述べ、慎重な使用が必要との認識を示した。ナルコプレシーは動物実験で確認されたが、臨床試験では見らなかったという。ただ「潜在的リスク」だとして、それを含めたリスクについて承認審査過程を記載した同省の「審議結果報告書」では、▽市販後調査での十分な検討▽医療従事者向け情報提供資材、関連学会と連携した講習会などを通じて安全性、有効性について臨床現場への十分な周知▽新規の安全性の知見が得られた場合、臨床現場へ速やかにフィードバックされる体制の整備--が必要と指摘されている。

収載が決まった新薬は以下のとおり。

ベルソムラ錠15mg、同20mg(スボレキサント、MSD)
効能・効果:「不眠症」
薬価:15㎎1錠89.10円 (1日薬価:89.10円)
   20㎎1錠107.90円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数140万人、販売金額190億円
5%加算(有用性加算2):加算理由「既存の不眠症治療薬とは異なる作用機序を有していることから、不眠症患者に新たな選択肢を提供する臨床上有用な薬剤であると評価する。ただし、本剤の作用機序から想定される異なる潜在的なリスクについて十分な注意が必要になることも踏まえた。」
 
初のオレキシン受容体拮抗薬。同受容体を阻害することで、脳を覚醒状態から睡眠状態へと移行させる。成人は1回20mg、高齢者は15mgを就寝直前に経口投与する。
 
リクシアナ錠60mg(エドキサバントシル酸塩水和物、第一三共)
効能・効果:「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症)の治療および再発抑制」
薬価:60㎎1錠758.10円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数19万人、販売金額220億円
加算なし
 
活性化血液凝固第Ⅹ因子を選択的かつ可逆的に阻害するXa阻害薬。用法・用量は、体重60kg以下の場合30mgを1日1回、体重60kg超の場合は60mgを1日1回経口投与。なお、体重60kg超の場合も腎機能や併用薬に応じて30mgに減量する。
 
アグリリンカプセル0.5mg(アナグレリド塩酸塩水和物、シャイアー・ジャパン)
効能・効果:「本態性血小板血症」
薬価:0.5㎎1カプセル774.40円(原価計算方式)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数2.2千人、販売金額17億円
加算なし
 
希少疾病用医薬品。本態性血小板血症は血小板数が持続的に増加する骨髄増殖性疾患で、血栓性および出血性の重症合併症をもたらすことがある。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発が必要と判断されていた薬剤。
 
ボシュリフ錠100mg(ボスチニブ水和物、ファイザー)
効能・効果:「前治療薬に抵抗性または不耐容の慢性骨髄性白血病」
薬価:100㎎1錠3791.00円 (1日薬価:1万8955.00円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数1.7千人、販売金額54億円
加算なし
 
希少疾病用医薬品。慢性骨髄性白血病(CML)細胞の増殖などに関与するチロシンキナーゼを阻害する。CMLのキナーゼ阻害薬としてはイマチニブ(一般名)、ニロチニブ(同)、ダサチニブ(同)があり、ボシュリフ錠の治験では、イマチニブ抵抗性または不耐容の場合の2次治療、およびイマニチブ治療後のダサチニブまたはニロチニブ抵抗性または不耐容の場合の3次治療で有効性が認められている。CMLの年間発症頻度は10万人あたり1~2人とされる。
 
ブイフェンドドライシロップ2800mg(ボリコナゾール、ファイザー)
効能・効果:「重症または難治性真菌感染症」
薬価:40mg1mL(懸濁用内用液として)1328.30円(1日薬価:1万3283.00円)
市場予測(ピーク時4年後):投与患者数2.5千人、販売金額17億円
5%加算(小児加算):加算理由「小児を対象に国内で第2相試験が実施されており、小児に係る用法及び用量が明示的に含まれていること、比較薬は小児加算を受けていないことから、加算の要件に該当する。加算率については、日本人小児患者における本剤の安全性及び有効性のデータが限られていること、また、小児適応を有する既収載の類薬があることから判断した。」
 
ドライシロップの剤型とともに小児用量も設定。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」でで開発が必要と判断されていた薬剤。
 
バニヘップカプセル150mg(バニプレビル、MSD)
効能・効果:「セログループ1のC型慢性肝炎における血中HCV RNA量が高値の未治療患者、インターフェロンを含む治療法で無効または再燃となった患者のウイルス血症の改善」
薬価:150㎎1カプセル2812.00 円(1日薬価:1万1248.00円)
市場予測(ピーク時2年後):投与患者数3.5千人、販売金額32億円
加算なし
 
ペグインターフェロンアルファ-2b(遺伝子組換え)、リバビリンと併用する。
 
ミダフレッサ静注0.1%(ミダゾラム、アルフレッサ ファーマ)
効能・効果:「てんかん重積状態」
薬価:10㎎10mL1瓶3340円
市場予測(ピーク時5年後):投与患者数9.8千人、販売金額1.5億円
5%加算(小児加算):加算理由「小児に係る用法及び用量が明示的に含まれ、比較薬が小児加算を受けていないことから、加算の要件に該当する。ただし、小児用量を有する類似薬が既に薬価収載されていることから(加算率を)判断した。」
 
麻酔前投薬などの適応で発売されているドルミカム注射液と同成分。ドルミカムがてんかん重積状態に使用されている実態があり、アルフレッサがこの適応の治療薬として異なる濃度で開発した。
 
ジーラスタ皮下注3.6mg(ペグフィルグラスチム遺伝子組換え、協和発酵キリン)
効能・効果:「がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制」
薬価:3.6㎎0.36mL1筒10万6660円(1日薬価:9696円)
市場予測(ピーク時8年後):投与患者数5.7万人、販売金額205億円
5%加算(有用性加算2):加算理由「悪性リンパ腫患者を対象とした国内第3相試験において、既存のフィルグラスチム製剤の1日1回の連日皮下投与(平均11回)に対して、本剤の1回投与の非劣性が示されていることから、投与回数の低減により、本剤の対象となる疾病の治療方法の改善が客観的に示されていると考えられる。しかしながら、日本人患者において臨床的有用性が確認された対象疾患及び化学療法レジメンが限られていることを踏まえると、限定的な評価とした。」
 
フィルグラスチム(製品名グラン)にポリエチレングリコール(PEG)を結合し、体内での分解の遅延などにより持続効果が得られる。既存薬では連日投与だったところ、ジーラスタでは化学療法1サイクルあたり1回の投与となる。
 
ホメピゾール点滴静注1.5g「タケダ」(ホメピゾール、武田薬品)
効能・効果:「エチレングリコール中毒、メタノール中毒」
薬価:1.5g1瓶13万7893円(原価計算方式)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数50人、販売金額2.8千万円
加算なし
 
エチレングリコール、メタノールは誤飲や自殺目的などで摂取される場合があり、毒性から中枢神経障害や腎不全などの中毒症状が生じ、死に至る場合もある。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」が開発が必要と判断し、開発企業を公募した経緯がある。
 
ザノサー点滴静注用1g(ストレプトゾシン、ノーベルファーマ)
効能・効果:「膵・消化管神経内分泌腫瘍」
薬価:1g1瓶 4万2531円(原価計算方式)
市場予測(ピーク時4年後):投与患者数130人、販売金額1.5億円
加算なし
 
希少疾病用医薬品。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発が必要と判断されていた薬剤。
 
マブキャンパス点滴静注30mg(アレムツズマブ〈遺伝子組換え〉、サノフィ)
効能・効果:「再発または難治性の慢性リンパ性白血病」
薬価:30㎎1mL1瓶8万9254円 (1日薬価:3万8110円)
市場予測(ピーク時4年後):投与患者数30人、販売金額0.7億円
加算なし
 
希少疾病用医薬品。リンパ球やその他の免疫細胞の表面に結合して腫瘍増殖を抑制する抗体製剤。厚労省の「未承認薬使用問題検討会議」に基づく開発要請品目・開発支援品目。
 
グラナテック点眼液0.4%(リパスジル塩酸塩水和物、興和)
効能・効果:「緑内障・高眼圧症で他の緑内障治療薬が効果不十分または使用できない場合」
薬価:0.4%1mL451.00円 (1日薬価45.10円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数25万人、販売金額76億円
加算なし
 
平滑筋細胞の収縮などの生理機能を担い、眼組織にも存在するRhoキナーゼを阻害する新しい作用機序の点眼液。シュレム管を介する主流出路からの房水流出を増加することで眼圧を下げると推定されている。
 
タプコム配合点眼液(タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩、参天製薬)
効能・効果:「緑内障、高眼圧症」
薬価:1mL1060.00円(1日薬価53.00円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数5.0万人、販売金額32億円
加算なし
 
1日1回(1滴)の点眼薬。
 
ムプレラ配合錠(リルピビリン25mg/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg/エムトリシタビン200mg、ヤンセンファーマ)
効能・効果:「HIV-1感染症」
薬価:1錠5817.80円(1日薬価:5817.80円)
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数2千人、販売金額41億円
加算なし
 
1日1回1錠の服用で済ませることができ、服用の負担を軽減することができる。承認は11月18日付で、抗HIV薬に認められている特例の緊急収載。14日処方制限なし。
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